「カンノンチク(観音竹)」は、ヤシ科「カンノンチク」属の常緑樹です。
学名から「ラピス」とも呼ばれますが、宝石の「ラピス・ラズリ」とは語源が違います。
中国原産で、日本には江戸時代に渡来しました。
鑑賞用として江戸時代から珍重され、昭和期には投機対象にもなっていました。
花が咲く事は稀で、葉を楽しむ観葉植物です。
今回は、「カンノンチク」の花言葉について解説します。
「カンノンチク(観音竹)」の花言葉
「日々の平安」「スマートな淑女」といいます。
いずれも良い意味の花言葉で、イメージが合う人への贈り物に向きます。
「日々の平安」
「観音」を名に持つ事から、現世に居続け人々を救い、日々を平安に保つ「観世音菩薩」のイメージで付いた花言葉です。
一方、葉が幅広で日陰を作り、降りかかる困難を受け止めてくれるイメージとしても意味が合います。
ただ生きていくだけでも、困難はやって来るものです。
それは仕事のストレスであったり、家族との軋轢であったり、自分の健康状態という事もあるでしょう。
それらをゼロにする事は出来ませんが、引いて俯瞰で見る事は出来ます。
波風が立っているようでも、大きな目で見れば、よくある波の1つ。
波の終わりも想像出来るでしょう。
その視点でも大波であるなら、回避に全力を傾ける判断も出来ます。
リビングに飾り、家族の平安を願うのに向く花言葉です。
「スマートな淑女」
「竹」の文字を名に持つ通り、スマートな幹と、美しい柄のある艶やかな葉のイメージから付いた花言葉です。
一方、女性で描かれる事が多い「観世音菩薩」のイメージとしても合います。
スマートというのは、体型だけでなく、振る舞いが洒落て小粋であるという意味にもなります。
淑女はしっとりした印象がありますが、ここにスマートさが加わると、一風変わった魅力になるでしょう。
振る舞いが上品で小洒落た人へ贈るのに向く花言葉です。
創作で、外遊先で抜け出して遊ぶような、二面性のある王女キャラのイメージにも使えます。
「カンノンチク(観音竹)」の豆知識
「カンノンチク」は同属に「シュロチク」がありますが、葉の幅に違いが見られます。
シュロチクの方が「シュロ(棕櫚)」のイメージに近い、細い葉を付けます。
「カンノンチク」の名前は、琉球国の「観音山」付近で栽培されていた事が由来です。
この観音山は地形としての山ではなく、「山号」つまり寺院の称号の事です。
まとめ
「カンノンチク」は、遠目にはただの観葉植物として見過ごしてしまう事もあるでしょう。
花言葉を知り、興味を深めれば、その葉の鮮やかな柄にも気づけるでしょう。
風景の解像度を増してくれる、花言葉を是非参考にして下さい。