カエデドコロはヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性植物の一種です。
その葉がカエデのような形をしていることからこの名が付きました。
また他のヤマノイモ属の仲間と同じように、地下に立派な根茎(イモ)を形成します。
とはいえカエデドコロの根茎にはジオスシンやジオスゲニンといった有毒成分が含まれており、基本的には食べることはできません。
昔、飢饉が起きた時にアク抜きをして食されていたことがあるという話もありますが、現代ではわざわざそこまでする人もいないでしょう。
花は雄花と雌花に分かれており、花期は7~10月。
花の色は雄花が黄色で、雌花がオレンジ~赤色です。
「カエデドコロ」の花言葉
カエデドコロに花言葉はありません。
一方、同じヤマノイモ属の仲間であるアマドコロはその根茎の有用性から「元気を出して」などの花言葉があるほか、同じくヤマノイモ属のオニドコロには雄花がたくさんまとまって咲く様から「子だくさんの」という花言葉があります。
カエデドコロの根茎は利用されない一方、カエデドコロの雄花はオニドコロ同様1つの穂に数多く咲くので、カエデドコロの花言葉はオニドコロと同じ「子だくさんの」とするのがふさわしいでしょう。
「カエデドコロ」の豆知識
カエデドコロには雄株と雌株がありそれぞれが異なる姿の花を付けますが、垂れ下がる穂に多くの花を付けるという点では共通です。
雄花の方は数が多いのが一番の特徴。
穂が分岐してさらに多くの花を付けることも珍しくなく、全体として華やかかつにぎやかな雰囲気があります。
一方、雌花は雄花よりは数が少ないです。
とはいえぷっくりとした基部や時間と共に黄色からオレンジ・赤へと移り変わっていく花の色などその存在感は雄花に負けてはいません。
また余談ですがモミジドコロ(キクバドコロ)というカエデドコロとそっくりの仲間がおり、しばしば混同されます。
葉の形(モミジドコロの方が細くとがる)や花の色(カエデドコロの方が全体的に鮮やか)、葉柄基部の突起(カエデドコロにはありモミジドコロにはない)などで見分けることは一応可能ですが、難易度は高いです。
まとめ
カエデドコロはヤマノイモの仲間で、カエデのような形の葉が特徴です。
山芋や自然薯などのようにその根茎を利用されることはありませんが、黄色(雄花)またはオレンジ・赤(雌花)の可憐な花をたくさん咲かせてくれます。
特に雄花は「子だくさんの」という花言葉に恥じないほどにぎやかに咲き誇ってくれるでしょう。