千重咲きが美しい「オトメツバキ(乙女椿)」は、ツバキ科ツバキ属の常緑樹です。
ユキツバキ系の園芸品種で、江戸時代に作出されました。
花色はピンク、稀に白で、多数の花弁が雄しべまで覆います。
花期は3月から5月です。
今回は、「オトメツバキ」の花言葉について解説します。
「オトメツバキ(乙女椿)」の花言葉
「控えめな美」「控えめな愛」「慎み深い」といいます。
いずれも「乙女」のイメージの言葉が揃い、雰囲気が合う人への贈り物に向きます。
逆に雰囲気がかけ離れた人には、嫌味に伝わってしまうので向きません。
「控えめな美」
乙女の名や、淡いピンクの花から付いた花言葉です。
深窓の令嬢、箱入りのお姫様といったイメージです。
控えめな態度は適度であれば好感を与え、好感の目で見れば美しさは増します。
控えめで表に顔をあまり見せない事から、あまりまじまじと見る機会がなく、想像も加わって更に美しく感じられるのです。
物腰が控えめで、あなたが美しいと思う人へ贈るのに向きます。
「控えめな愛」
愛と美が並べて付いているのは、ツバキが「東洋のバラ」と呼ばれた事に因ります。
「バラ」の花言葉が「愛」と「美」なのです。
これは、バラが古代ギリシャ神話の愛と美の女神「アフロディーテ」の象徴だった事が由来です。
やや内気で表にはあまり見せないけれど、愛情深い恋人へ贈るのに向きます。
あなたに向ける愛情があまりない人でも意味は合いますが、そういう素っ気ない人へ花を贈りたくなるかは別問題です。
「慎み深い」
こちらも乙女のイメージから付いた花言葉です。
「オトメツバキ」は花弁が豪華で、決して慎み深いとは言えませんが、花色に淡く上品なイメージはあります。
慎み深いというのは、表にグイグイと出ない人ですが、気弱で出られないのとは違います。
むしろ、不作法に出てしまわないよう、ぐっと心を引き締めた、均衡状態にあるものです。
立ち振る舞いが慎み深い人へ贈り、好感を伝えるのに合います。
リアクションは薄いかも知れませんが、そこから心を察する素養がなければ、そもそも釣り合いません。
「オトメツバキ(乙女椿)」の豆知識
「オトメツバキ」の名が付いた由来としては、果実が出来ない事、可憐な姿と余計な香りがない事が挙げられます。
他に、「オトメツバキ」が作出された時、特産品とする為、他藩への持ち出しを禁じた事から「お止め椿」と呼ばれた、というものもあります。
まとめ
「オトメツバキ」は、遠目の通りすがりでは、単なるツバキにしか見えないかも知れません。
花言葉を知り、興味を深めれば、その特徴的な千重咲きにも気づけるでしょう。
風景の解像度を上げてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。