「エンレイソウ(延齢草)」という花をご存じですか。
別名「タチアオイ」とも呼ばれ、葉と花びらが三枚ずつ互い違いに付く特徴的な形をしています。
東アジアや北米を原産とするシュロソウ科エンレイソウ属の多年草です。
今回はそんな「エンレイソウ」の花言葉をご紹介します。
「エンレイソウ(延齢草)」の花言葉「奥ゆかしい美しさ」
「エンレイソウ」の花言葉ひとつめは「奥ゆかしい美しさ」です。
これは「エンレイソウ」が人目に付かない山野にひっそりと咲くところから付けられました。
その凛とした美しさから「森の貴婦人」と呼ぶ人もいるほどです。
ただし、「エンレイソウ」の茶色の花びらに見える部分は実は萼が変化したもの。
別種の「オオバエンレイソウ」や「ミヤマエンレイソウ」は白く可憐な花びらを持っているのですが、「奥ゆかしい美しさ」にふさわしいのは「エンレイソウ」の控えめな花に軍配が上がるのではないでしょうか。
「エンレイソウ(延齢草)」の花言葉「叡智」
「エンレイソウ(延齢草)」の花言葉ふたつめは「叡智」です。
森の中で知的に佇む姿が知的に見えることと、根茎の持つ薬効からこの花言葉が付けられました。
北海道大学ではこの花言葉にちなみ、校章の意匠や冊子名に「エンレイソウ」を使用しています。
シンメトリーな花の形もどこかアカデミックな雰囲気があるように見えますね。
「エンレイソウ(延齢草)」の花言葉「大きな望み」「野心」
「エンレイソウ」の花言葉には「大きな望み」「野心」というものもあります。
可憐な花に似付かわしくない花言葉ですが、これは「エンレイソウ」が成長し花を付けるまで、実に10年という長い月日を要するところから来ています。
ずっと心に野望を込めて少しずつ成長しているように見えたのでしょう。
その成長速度を思うと、「エンレイソウ」の花に出会えるのは奇跡のようにも思えてきます。
「エンレイソウ(延齢草)」の名前の由来
「エンレイソウ(延齢草)」とは寿命が延びそうなとても縁起が良い名前ですね。
これは「エンレイソウ」の根茎が胃腸に効く薬として使われてきたことと、環境が良ければ20年以上の長寿を誇ることから来ています。
ただし全草に「サポニン」という有毒物質を含んでいますので過度に摂取すると嘔吐や下痢を引き起こします。
実は甘く食用に出来るそうですが、くれぐれも食べ過ぎないようにしてください。
まとめ
「エンレイソウ(延齢草)」の花期は4月から6月。
栽培には難しい植物ですが、山遊びや野草園などで目にすることのできる身近な植物でもあります。
今年の春は「エンレイソウ」を探しにお出かけしてみませんか。