「エゾムラサキ」は、ムラサキ科ワスレナグサ属の多年草です。
北半球の山地に生育し、日本では北海道に多く見られます。
花は直径8mmほどで、花弁5枚、色は淡青紫色から青紫色で中央は黄色です。
花期は5月から7月です。
今回は、「エゾムラサキ」の花言葉について解説します。
「エゾムラサキ」の花言葉
「私を忘れないで」「誠の愛」といいます。
比較的良い意味の言葉で、意味が合う相手への贈り物に向きます。
「私を忘れないで」
ワスレナグサ属に共通する花言葉です。
由来としては、恋人の為に花を摘もうとした騎士が溺れ、恋人に「私を忘れないで」と、投げ渡したのが「ワスレナグサ」だった、というものです。
一方、山に生える「エゾムラサキ」は、人里で見る事が出来ません。
山で見かけ、「次に来る時まで忘れないでいて欲しい」という登山家の気持ちにもなります。
人は出会いと別れを繰り返し、多くの人を忘れます。
人にとって大切なのは「今」ですから、忘れる方が当たり前と言えます。
従って、本当に覚えていて欲しい時は、それを願い奇跡に期待するより、「今」に割り込む事が肝要でしょう。
卒業などの場面で、クラスメイト達へ贈るのに向く花言葉です。
「誠の愛」
「エゾムラサキ」はごく小さな花ですが、その形は綺麗な5弁の花で、花色は高貴な色とされる紫色です。
大小や状況に左右されず、形を崩さず常に気高く貫かれるのが、誠の愛である、という意味の花言葉です。
誠の愛と、そうでない愛があるかというと、そうでもありません。
騙しているのでない限り、愛にはどこかしらに誠はあるものです。
もし、愛が壊れず続く事をもって「誠」であるとするなら、むしろ愛以外の、全般的な誠実さや義務感、経済力などで、展開は決まります。
物事は一面的には計れないものです。
素直な愛情を伝える時に向きます。
無論、今までの態度で誠実さを見せていない場合は、合いません。
「エゾムラサキ」の豆知識
「エゾムラサキ」は「蝦夷紫」と書き、ムラサキ科で北海道に見られる事から付いた名です。
「蝦夷」は朝廷の支配が及ばない、東にいる人々の呼び名です。
かつては関東以北、幕府が関東になった鎌倉時代以降は北海道を指す言葉になっています。
「エゾムラサキ」の学名は「ミオソチス・シルヴァティカ」です。
「ミオス(ハツカネズミ)」「オティス(耳)」「シルヴァティカ(森林に生える)」という意味で、「森林に生える、ハツカネズミの耳のように毛の生えた小さな葉が付く植物」を意味します。
まとめ
「エゾムラサキ」は小さく可愛らしい花です。
花言葉を知れば、より深く印象に残るでしょう。
花との距離を近づけてくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。