日本人にとって馴染みの深いウメは、バラ科サクラ属の落葉樹です。
日本全国に分布し、鑑賞用に公園などに植えられる他、果実を取る目的で栽培もされます。
1月から3月頃、葉に先立ち白、淡紅、紅色などの雅やかな花を咲かせます。
果実は6月から7月頃につき、漬け物や薬など様々に利用されます。
原産地は中国で、渡来時期には弥生時代と奈良時代の2説があります。
今回は、梅について解説します。
「ウメ」の花言葉
「上品」「忍耐」「忠実」があります。
どれも良い意味の言葉ですが、イメージに違いがあるので使い分けは必要です。
「上品」
「高潔」も似た意味で、ウメの花言葉の中にあります。
寒さに耐え、時に雪も残る中で咲き始めるウメの、凜とした雰囲気からついた花言葉です。
サクラの一面を埋め尽くすような咲き方とくらべ、ぽつぽつと枝に花が付くのも品があります。
白梅の場合「気品」という花言葉があり、更に上品さが増します。
品のある友人や上司への贈り物などに向いています。
高級な商品を扱う場に飾るのも良いでしょう。
自分の家で育て、品位ある人になろうと心がけるのにも役立ちます。
逆に、上品である事に否定的だったり拒否感のある人には向いていません。
「忍耐」
冬の寒さを耐え忍び、春間近にようやく花を咲かせる様子からついた花言葉です。
辛抱強く努力する友人への贈り物や、勝利のために頑張るスポーツクラブなどのシンボルとして利用出来ます。
受験シーズンの大詰めの時期に咲き始めるので、知り合いに受験生がいれば、写真などで送るのも良い応援になるでしょう。
頑張りが必要な時、自分の部屋に飾って気合いを入れる時にも利用出来ます。
逆に向かないのは、特に苦労していない人です。
そして、更に合わないのは単に辛いだけの状態の人です。
ウメの「忍耐」は、いつかは花開く期待がある、希望に向けた頑張りです。
終わりなく辛い人には、酷な花言葉です。
そのような人には、視点を変えたり肩の力が抜けるような花言葉の方が、救いになるでしょう。
「忠実」
これは「飛梅伝説」が元になった花言葉で、ウメが愛されてきた歴史を物語る由来です。
平安時代の話です。
貴族の菅原道真は政争に敗れ九州の太宰府に左遷される事になりました。
この時代、京都から九州への左遷は遠く、二度と帰って来られない事を意味しました。
道真は大事にしていた庭の木々に語りかけて別れを惜しみ、ウメの木には「私がいなくなっても春を忘れず咲くのだぞ」という意味の歌を詠み聞かせました。
ウメの木は主を慕うあまり、ついには道真の左遷の太宰府まで飛んで来たといいます。
これが飛梅の伝説です。
菅原道真を祀る太宰府天満宮には、その時のウメとされる神木が植えられています。
まとめ
ウメは日本に密着した美しい花です。
花言葉を知れば、思わぬ発見があるかも知れません。
花への興味をより深めてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。