イワブクロとは、北海道や東北地方の山などに自生する高山植物の一種です。
夏に小さなつりがね型の花を多数咲かせるのが特徴で、色は薄紫、白、ピンクなど。
北海道樽前山で多く見られることから、タルマイソウと呼ばれることもあります。
よく似た形のペンステモンとはしばしば混同されたり、同一視されたりすることもありますが実は学問的には別物です。
色味もペンステモンは全体的に濃く、ビビッドな色の個体も多いのに対しイワブクロは全体的に淡い色をしています。
「イワブクロ」の花言葉
イワブクロの花言葉は「勇気」「あなたに見とれています」など。
花言葉はペンステモンと共通で、群生してくちびるのような美しい花を多く付ける様からこの言葉に決まったそうです。
ちなみにイワブクロ、ペンステモンのどちらも同じように群生し、同じように花を咲かせるのでその点はご心配なく。
イワブクロ、ペンステモン共に寒さにはめっぽう強いものの暑さや湿気には弱いという特性があり、数多くの園芸種があるペンステモンでさえ日本での流通量は少なめ。
さらにイワブクロともなればもっと希少であることは言うまでもなく、これを相手に贈るということ自体が熱意ある行動と言えるでしょう。
「イワブクロ」の豆知識
開花時期は6~8月で、日本の他にはロシアのシベリアやカムチャッカ半島などに自生しています。
育てる際は水はけの良い土や風通しが良く日の当たり過ぎない場所を用意し、さらに地域によっては暑さや湿気を避ける手段も必要な、手間暇のかかる花です。
冬には地上部を全て枯らして休眠しますが、多年草なので春になればまた新しい芽が生えてきます。
余談ですがよくイワブクロと混同されるペンステモンは冬でも地上部が残っているので、この点でも識別が可能です。
また、自生地の南限は山形県・秋田県の鳥海山。
夏にイワブクロを見に行くにしても登山難易度は高めの山で、その荒々しい岩場を超えていくには勇気が必要となることでしょう。
まとめ
イワブクロは珍しい高山植物であり、自生地へ見に行くにしろ、育てるにしろ難易度の高い花です。
買うにしても取り扱っている店が少ないうえに、短期間でさえ枯らさないということも簡単ではありません。
もしもあなたにイワブクロを贈ってくれる相手がいたなら、その情熱や行動力はかなりのもの。
花言葉の「あなたに見とれています」に嘘偽りはないと言えるでしょう。