イヌヨモギはキク科ヨモギ属の多年草です。
ロゼット状に葉を付ける短茎と、花を付ける長い花茎に分かれています。
別名が多く、イワヨモギ、キクヨモギ、フサヨモギ、カワラヨモギ、ハマヨモギ、ネズミヨモギなど、発見者がそれぞれに呼び名を付けていたと考えられます。
ここでは、イヌヨモギの花言葉について解説します。
「イヌヨモギ」の花言葉
「夫婦愛」「幸福」「平和」があります。
イヌヨモギに固有の花言葉はなく、ヨモギと重複します。
結婚している相手や、自分の配偶者などに贈るのに適していますが、逆に独身で、しかもそのことにコンプレックスを抱いているような人には向きません。
そっとしておきましょう。
「夫婦愛」
ヨモギ属は、いずれも学名に「アルテミシア」が付きますが、これはギリシャ神話の月の女神アルテミスを意味します。
アルテミスは狩りと貞淑の神とされ、貞淑とは結婚しても節度を保つ事、つまり浮気などの心配がなく、仲睦まじい夫婦が続けられる事に繋がるのです。
夫婦仲の良い友人などに贈るのに特に適しています。
逆に仲が悪い時に「改善したい」と思って贈る事も考えられますが、その仲が悪い理由が浮気を疑っての事だと、逆にこじれてしまいます。
そんな時は、素直な花言葉の赤いバラ辺りにしておきましょう。
「幸福」
こちらもアルテミスの司る貞淑による仲の良い夫婦を前提とした、幸福な家庭がイメージされます。
夫婦のイメージは付いて回るので、幸せそうな夫婦や自分の配偶者に贈るのが良いでしょう。
アルテミスは妊婦の守護神でもある事から、子供が出来る事を幸福と捉え、その祈願や出産の無事を願って贈るのにも合います。
アルテミスが妊婦の守護神であるというのは、アルテミスの誕生時の神話に由来します。
女神レートーは主神ゼウスの子を身ごもり、これが妻である女神ヘラが知るところとなりました。
ヘラの嫉妬は大概ゼウスに向かわず、浮気相手だけを破滅させます。
身の危険を感じたレートーは、放浪の旅に出ました。
旅の最中、レートーは女の子を産みました。
これが月の女神アルテミスです。
子供は双子で、もう1人はまだレートーのお腹の中でした。
2人で更に旅を続けた先で、ようやくもう1人が生まれそうになりました。
この時の助産をしたのが、生まれて間もない筈のアルテミスで、生まれたのが太陽を司る神アポロンでした。
このため、アルテミスは生殖や出産を司るものとされるのです。
「平和」
アルテミスの司る貞淑により、夫婦仲に波風が立たず平和な状態を指します。
この平和の反対語は喧嘩や離婚のイメージなので、世界平和のような規模の大きな願いにはあまり向いていません。
国家間の平和会談の場で、ヨモギだから良かろうと思って適当にニガヨモギなどを飾ってしまうと、とんでもない勘違いをされる恐れがあります。
まとめ
イヌヨモギは、控えめですが可憐な花をつけます。
道端などで見かけた時、花言葉を思い出せば、より愛おしく感じられるでしょう。
在り来たりに見える草花を、より際立たせる花言葉を是非参考にして下さい。