沖縄の梅雨の花として親しまれている「イジュ」は、ツバキ科ヒメツバキ属の常緑樹です。
方言由来の名で、八重山地方の方言では「ンジュ」ともいいます。
アジアの亜熱帯、熱帯域に分布し、国内では奄美以南に生育します。
花は直径5cmほど、白い花弁を5枚つけ、雄しべは溢れるように伸び、花期は5月から6月です。
今回は、「イジュ」の花言葉について解説します。
「イジュ」の花言葉
「ひたむきな愛」「愛嬌」といいます。
ヒメツバキ属の花言葉と共通します。
いずれも良い意味の言葉で、贈り物に良いでしょう。
愛情を伝える言葉になるため、そういった感情のない異性へ贈ると誤解を与えるので避けましょう。
「ひたむきな愛」
ヒメツバキ属に共通する花言葉です。
小ぶりで白い花は、純粋で一生懸命な思いが連想できます。
愛は広く振りまくものもありますが、恋愛感情でいうところの愛は、やはり一途でひたむきである事が互いの幸せになるでしょう。
一方、ひたむきな愛情は時に視野を狭めます。
ひたむきとは、「直向き」と書くように、真っ直ぐ相手を見つめ続ける様子です。
人間の視点は思ったより狭く、一度で全体の把握は出来ません。
全体を見る為には、ぐるりと視線を動かす必要があります。
「自分の目から視線を一瞬も離してほしくない」というような気持ちは、かえって自分の魅力を伝え損ねている事にもなるのです。
ひたむきな愛を注ぎ続けるという事で、プロポーズへ添えるのに向く花言葉です。
子供に対して贈る場合、一人っ子なら良いですが、他の子供がいるとややこしくなるので、もう少し広い範囲の愛の方が良いでしょう。
「愛嬌」
ツバキと比べ、「イジュ」は花が大きく広がり、雄しべも元気に繁ります。
悪い言い方をすれば、整っておらず粗野なイメージですが、良い言い方をすれば愛嬌があり可愛らしい、という意味になるのです。
美しさは、時に人を緊張させますが、愛嬌は思わず頬が緩むような柔らかさがあります。
愛嬌は見た目よりも、振る舞いや気持ちの好ましさが重要になります。
人によっては、単に美しくなるよりも難しい事もあるでしょう。
愛嬌があり、人気者の友人へ贈るのに向きます。
ちょっとした振る舞いに愛嬌が感じられる恋人にも良いでしょう。
「イジュ」の豆知識
「イジュ」は、かつては樹皮から取れた毒を、魚毒として漁に利用する事もありました。
他に、木材としての利用もできます。
まとめ
南国の空の下で咲く「イジュ」は、眩しく美しいものです。
花言葉を知れば、より親しみを感じられるでしょう。
花との距離を近づけてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。