スミレは知っていても、アリアケスミレという種類まではご存じないかもしれません。
本州から九州まで、野山だけでなく街中でも見つけることができるスミレで、短い茎に長い葉を持ち、白い花弁に紫の筋が入る可憐な花です。
今回はそんなアリアケスミレの特徴や花言葉について、詳しく見ていきましょう。
「アリアケスミレ」の名前の由来
アリアケスミレは基本的に白い花をつけますが、咲く場所によって花の色をさまざまに変える植物でもあります。
その変化の多様さが『まるで有明の空の色のようだ』と評され、名前に『アリアケ』を冠することとなりました。
この有明とは地名ではなく、「明け方(1日のうち夜が明けて明るくなる時間帯)」を示しています。
「アリアケスミレ」の花言葉
「アリアケスミレ」の花言葉について見ていきましょう。
「小さな愛」
アリアケスミレの花言葉のひとつに、「小さな愛」という意味があります。
ひっそりと咲き、けれど意外なほど強い生命力を持つアリアケスミレにぴったりの花言葉です。
少し気になっている相手へ好意を伝えるのにふさわしい、控えめなさりげなさが魅力といえるでしょう。
「誠実」
アリアケスミレの花言葉にはもうひとつ「誠実」というものがあります。
謙虚に奥ゆかしく、派手に注目を集めずとも一途に咲いているその姿はまさに誠実そのものです。
頑張り屋さんの友人や職場の同僚に、『あなたの良さを見ているよ』と伝える時にぴったりの花ではないでしょうか。
「気が多い」
アリアケスミレは適応力に優れ、環境によって花色がさまざまに変異します。
結果、「気が多い」という花言葉も与えられることになりました。
誘惑が多い恋人にチクリと釘をさす際に、アリアケスミレを贈ってみるのも良いかもしれません。
白色のスミレ全般の花言葉
アリアケスミレに限らず、白いスミレ全てに与えられた花言葉もあります。
「純潔」「謙遜」「あどけない恋」「無邪気な恋」と、その白さ、無垢さを称えるものが多いので、愛らしいお子さんや控えめな女友達へのプレゼントに添えてみるのも素敵ですね。
まとめ
文豪夏目漱石の有名な句に「菫ほどな小さき人に生まれたし」というものがあります。
アリアケスミレの花言葉を知ると、漱石の願った人物像が見えてくる気がしませんか。
毎日、ひっそりと誠実に頑張っているあの人へ、感謝を込めてアリアケスミレを送ってみてはいかがでしょうか。