煮ても炒めてもおいしい「ゴボウ(牛蒡)」は、キク科「ゴボウ」属の多年草です。
ヨーロッパからヒマラヤ、中国にかけて分布し、日本では北海道の一部に野生種が見られます。
日本へは平安時代の記録が最古で、中国では薬用でしたが、日本国内で野菜に改良されました。
花はアザミに似た紫色で、トゲに埋もれるように咲きます。
今回は、「ゴボウ」の花言葉について解説します。
「ゴボウ(牛蒡)」の花言葉
「私にさわらないで」「用心」「いじめないで」「しつこくせがむ」といいます。
野菜の「ゴボウ」のイメージとは全く違うのですが、トゲトゲの花の姿を見れば一目瞭然です。
拒絶の意味が多く、贈り物としては使いにくい花言葉ですが、警告などには使い道があります。
「私にさわらないで」
過剰なぐらいトゲトゲの花から付いた花言葉です。
人が誰かに対し刺々しい時は、攻撃する意図もありますが、植物はどんな鋭いトゲがあっても、自分から刺す事は出来ません。
特に、これ見よがしなトゲは、触って欲しくないという意味で、敵意とは別のものです。
何しろトゲが相手に刺さっても、「ゴボウ」の側には何の得もありません。
見て諦めてくれる事が最善なのです。
触れて欲しくない弱みを隠す為、過剰に攻撃的になる人もいます。
ですが、「ゴボウ」と同じ戦略というのも芸がない事です。
相手に「ゴボウ」料理でも振る舞いつつ、素直に何に触れて欲しくないのか、詳しく伝えた方が、良い結果になるでしょう。
伝えた結果、更に攻撃してくる人しかいないなら、環境を変えなければいけません。
「用心」
こちらもトゲからイメージされた花言葉です。
用心には、何かあった時のために「準備する用心」もあれば、悪い事が起きないよう「行動しない用心」もあります。
いずれの場合も、やり過ぎれば本来やりたかった行動に差し障りが出る事です。
食卓に「ゴボウ」を並べ、今一度自分の用心が適切であるか、振り返るのも良いでしょう。
「いじめないで」
トゲのような攻撃的な態度で、自分の恐怖心を紛らせる人に喩えた花言葉です。
世の中で本当の意味で「いじめて欲しい」人はいません。
なのに、この花言葉を誰かに対して伝えなければならないなら、その人間関係には深刻なエラーが発生しているという事です。
壊れたものを辛抱強く使っても、更に壊れていくだけです。
修理なり買い換えなり、壊れたものには、それに合った対応があります。
「しつこくせがむ」
「ゴボウ」の種は、トゲだらけのいわゆる「ひっつき虫」で、人間や動物にくっついて、生息域を広げる性質があります。
これを、おねだりして付きまとう子供に喩えた花言葉です。
しつこくせがむ事は、ごく最初期であれば、「可愛い」と思って貰えるかも知れません。
ですが、それは結局不当な要求を強引に受け容れさせているだけで、繰り返すうちに相手もそれに気付いてしまいます。
頼み方が上手い人というのは、「お互い様」と思わせるものです。
従って、この花言葉を使い、頼む時点で下策です。
創作のキャラクタイメージなどには利用できます。
まとめ
「ゴボウ」は非常に身近な野菜ですが、根の姿以外は見たことがないという人も多いでしょう。
花言葉を知り、興味を深めれば、その特徴的な花にも気づけるでしょう。
植物のイメージを広げてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。