「儚い夢」という言葉は、元々不確かな「夢」が、一層淡く消えやすい「儚い」状態である事を表すため、夢破れた時や、到底実現不可能な夢を抱いている時のイメージになります。
このため、「儚い夢」という花言葉の花は、遠い夢を目指す人の応援や、夢破れた人を慰める贈り物になります。
自分の夢のため、自宅に植えて常に少しずつ意識し続けるのも良いでしょう。
ポジティブな意味の場合、期間のはっきりしない長期戦になるため、世話に手間がかからない丈夫な花や、ドライフラワー、画像などにしておく工夫も有効です。
「儚い夢」の花言葉を持つ花
「儚い夢」という花言葉を持つ花について、見ていきましょう。
「キンシャチ(金鯱)」
サボテン科タマサボテン属の多年草です。
玉状に育つサボテンで、黄金色のトゲや王冠を思わせる頭頂部が「金」をイメージさせます。
「ゲッカビジン」に似た白から薄紫の大きな花を咲かせますが、開花は非常に稀で、少なくとも20年は育てる必要があります。
咲くかどうか確信も持てず、時に期待外れに終わる事から「儚い夢」という花言葉が付きます。
他の花言葉は「憂い」です。
破れた夢に浸る時に合いますが、夢の実現のため努力する人には縁起が悪いので合いません。
「アネモネ」
キンポウゲ科アネモネ属(イチリンソウ属)の多年草です。
花はカップ型で、花色は白から赤、青、複色です。
「儚い夢」という花言葉は、古代ギリシャ神話に由来があります。
昔、美少年「アドニス」に、愛と美の女神「アフロディーテ」と冥府の女王「ペルセポネ」が夢中になりました。
二人の女神は対立したため、主神「ゼウス」の裁定で、アドニスは1年を3等分して暮らす事になりました。
それぞれの女神と暮らす時間と自由時間に分かれていた訳ですが、アドニスは自由時間も美しく愛情深いアフロディーテと暮らしました。
この結果に怒ったペルセポネは、軍神「アレス」をそそのかし、アドニスを殺してしまったのです。
死んだ人間を生き返らせる事は許されないため、アフロディーテに打つ手はありませんでした。
そして、儚く散ったアドニスの血から生まれたのが「アネモネ」の花だったのです。
このアドニスの儚いイメージから「儚い夢」「儚い希望」「儚い恋」という花言葉や、「見放される」「恋の苦しみ」「薄れゆく希望」といった辛い花言葉が付きます。
一方「期待」「可能性」「清純無垢」「無邪気」という良い意味の花言葉もあるため、何を伝えるかはカードなどではっきりさせましょう。
「儚い夢」と似た意味の花言葉を持つ花
「儚い夢」に似た意味の花言葉を持つ花は、複数見られます。
「ニゲラ(黒種草)」
キンポウゲ科クロタネソウ属の一年草です。
糸状の葉に埋もれるように、白から青の花が咲きます。
そのおぼろげな姿から「夢の中の恋」「夢路の愛情」「かなわぬ恋」「とまどい」という「儚い夢」とイメージの近い花言葉が付きます。
他の花言葉は「夢で会いましょう」「夢を抱く」「未来」「不屈の精神」「深い愛」「本当の私」と、ポジティブな言葉が多く、遠い夢に向けコツコツ頑張る人へ贈るのに向きます。
他にも「遠い夢」「儚い美」「儚い恋」といった花言葉が付く花は複数あります。
まとめ
「儚い夢」という花言葉を持つ花は「キンシャチ」「アネモネ」です。
似た意味の花言葉を持つ花は「ニゲラ」他様々です。
花は、夢の内容や難しさなどに合わせたり、長く努力出来るよう世話しやすさで選ぶのも良いでしょう。