「イトラン(糸蘭)」は、リュウゼツラン科「イトラン」属(ユッカ属)の多年草です。
北アメリカから中央アメリカにかけて分布し、主に乾燥地帯に生育します。
日本へは江戸時代に渡来しました。
花は花弁6枚の下を向いた釣鐘型で、花色は白、花期は7月から8月です。
今回は、「イトラン」の花言葉について解説します。
「イトラン(糸蘭)」の花言葉
「勇ましい」「偉大」「私に近づかないで」などがあります。
良い意味と悪い意味が混じるため、贈る時は意図を明らかにしましょう。
「勇ましい」
「イトラン」の葉が分厚く真っ直ぐで尖っており、しばしば「剣」などに喩えられる事から付いた花言葉です。
「雄壮」「勇ましい」「颯爽とした」「男らしい」という花言葉も、同じ由来で付いています。
実際に戦う意味の「勇ましさ」はほとんど使う機会はありませんが、「物怖じせず事に当たる」という意味なら大事な素養です。
尚、暴力的な事を勇ましいと勘違いする人もいますが、それは問題の解決手段に暴力を使うというだけで、方向性が全く違うものです。
勇敢な人へ贈り応援するのに向きます。
「偉大」
「イトラン」の葉や花茎が、大きく立派な事から付いた花言葉です。
「立派」「全てを持つ」という花言葉も同じ由来で付いています。
偉大であるかどうかは、生前には分かり難いものです。
何かしらの業績は、行った時点では結果が出ていないので当たり前ですが、適切な評価がないと次の偉業に取り組めないのも確かです。
偉大な業績と思った瞬間にリアクションを返し続ければ、優れた人が能力を余さず発揮出来る可能性はあるでしょう。
偉大な事を成し遂げた人へ贈り讃えるのに向く花言葉です。
「私に近づかないで」
「イトラン」の他人を拒絶するような尖った葉や、糸状の組織がちぎれやすい事から付いた花言葉です。
糸を不安定な心の動きのイメージとして、「戸惑い」という花言葉も付いています。
人に近付いて欲しくない時はあります。
そもそも、人間にも他の生物同様の縄張り意識は存在するものです。
誰かに贈るには向かない花言葉です。
自宅に飾り、誰かとの距離感を間違えていないか、自問するのには向きます。
「イトラン(糸蘭)」の豆知識
「イトラン」の名前は、葉から糸のような組織が生えている事が由来です。
これは、葉の縁の繊維がほぐれたもので、役割については、現時点では不明です。
学名の「ユッカ・フィラメントーサ」は、「ユッカ」が「キャッサバ」の現地語との混同、「フィラメントーサ」は「糸状の」を表します。
まとめ
「イトラン」は不思議な見た目の植物です。
花言葉を知り、興味を深めれば、その糸が無闇に毟ってはいけない事も分かるでしょう。
植物との距離感も教えてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。