オオバライチゴは「タカイチュビ」の一種です。
タカイチュビとは、琉球王国で栽培されていたキイチゴ類を指す言葉。
他のタカイチュビとしてはナワシロイチゴ、ホウロクイチゴ、リュウキュウイチゴ、リュウキュウバライチゴなどが知られており、またタカイチュビを食べると気力を高める、皮膚にうるおいを与える、子宝に恵まれやすくなるなどの効果があると考えられてきました。
オオバライチゴの花はイチゴのそれに似た5枚の白い花びらがあるもので、これが終わるとバライチゴに似た丸く赤い実を付けます。
また近縁種であるリュウキュウバライチゴとは花も実も似ているので、リュウキュウバライチゴと同一視されることもしばしばです。
「オオバライチゴ」の花言葉
オオバライチゴに花言葉はありませんが、リュウキュウバライチゴには「友情」という花言葉が割り当てられているので、オオバライチゴの花言葉も同じく「友情」とするのが妥当でしょう。
なぜリュウキュウバライチゴにこの花言葉が割り当てられたのかは不明ですが、他に「友情」の花言葉を持つ花としては黄色いバラや黄色いガーベラ、ミモザなどがあり、それらと同じようにその華やかさやイメージさせる快活さから「友情」の花言葉が付いた可能性が考えられます。
「オオバライチゴ」の豆知識
沖縄が誇る世界遺産である首里城の敷地内において、タカイチュピの1つとして展示されています。
オオバライチゴを含むタカイチュピが琉球王国においてどのように利用されていたかは不明ですが、タカイチュピに関する記録があまり残っていないこと、現代においてもタカイチュピの利用や栽培は少ないこと、タカイチュピを用いた料理や調味料などの文化が残っていないことなどに鑑みるに琉球王国においても栽培量は多くなく、その食文化に欠かせない果実というよりはどちらかと言えば珍味、あるいは現代で言うところのサプリのようなものであったと考えられるでしょう。
また味については甘味は強いが酸味は感じられなかった、甘味も酸味も感じられなかった、甘酸っぱい味であったなど評価が大きく分かれており、環境や個体によって大きく変わるものであると考えられます。
まとめ
オオバライチゴはキイチゴの仲間で、琉球王国において栽培、利用されていたという記録があります。
他のキイチゴ類と共に「タカイチュピ」と呼ばれ、気力を高める、子宝に恵まれやすくなるなどの効果があるとされてきました。
花言葉は「友情」。
現代においてはその実はあまり利用されていないため、もしも口にする機会があったならそれは非常に貴重であると言えるでしょう。