「カンアオイ(寒葵)」は、ウマノスズクサ科「カンアオイ」属の常緑の多年草です。
日本固有種で、関東地方から紀伊半島の太平洋側に分布し、山地の森の中に生育します。
花は直径2cmほど、暗紫色の筒状で、3枚の花弁のような萼片が付き、花期は10月から11月です。
今回は、「カンアオイ」の花言葉について解説します。
「カンアオイ(寒葵)」の花言葉
「秘められた恋」といいます。
「カンアオイ」は、日の当たらない林下、時に落ち葉に覆われかけながら育つ、日陰に強い「シェードプランツ」です。
そんな目立たないところで咲く、小さい花からイメージされた花言葉です。
今、あなたは心に恋を秘めているでしょうか。
強い思いがありながら、何かしら外的な理由があって伝えられない恋心。
自分でもあまり気持ちが分からず、表に出すつもりのない淡い恋心。
恋人に伝え残している深い恋心、様々な秘められた恋が存在します。
人間の心は言語できっちり言い表せられるようなものではなく、語感が入り交じったアナログで曖昧な感覚です。
これを恋人へ正確に伝えるのは困難です。
本当の意味で完全に恋心を伝える事が出来たとしたら、そこにはあなたがもう1人いるだけで、恋は成立しなくなります。
このように恋のほとんどが秘められたものだからこそ、ごく稀に伝わった時の喜びが大きいのです。
恋の告白へ添えるのに向く花言葉です。
内側に良いものが入っているという連想で、栗入り最中の商品イメージにも使えます。
一方、出会って間もない相手に贈った場合、「以前から監視されていたのだろうか?」と、不安にさせてしまうため向きません。
捻らず素直に「好き」という気持ちだけ伝えましょう。
「カンアオイ(寒葵)」の豆知識
「カンアオイ」は地域により変種が多く、60種ほどが存在するとされています。
現在は別属となっているフタバアオイ属、ウスバサイシン属、アメリカ「カンアオイ」属、タカサゴサイシン属をまとめる考え方もあります。
「カンアオイ」には「アオイ(葵)」が名に入りますが、アオイ科の植物とは別種です。
「カンアオイ」の名は、寒い時期にもアオイに似た葉が茂る事から付きました。
尚、近縁の「フタバアオイ」は、徳川家の家紋「三葉葵」のモデルになった植物です。
まとめ
「カンアオイ」の花は日陰であまり目立ちません。
花言葉を知り、興味を深めれば、その健気さや葉の美しさにも気付けるでしょう。
風景の解像度を上げてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。