「アイラトビカズラ」は、マメ科トビカズラ属の蔓性の常緑樹です。
単に「トビカズラ」とも呼びます。
海外では中国に自生が見られますが、国内では熊本県に2箇所と、長崎県の無人島にしかなく、他は栽培個体です。
花は暗紅紫色の蝶型で、十数個集まり房を作ります。
花期は4月から5月ですが、開花は滅多にしません。
今回は、「アイラトビカズラ」の花言葉について解説します。
「アイラトビカズラ」の花言葉
「頼れる人」「薄れる思い出」「遠方の友」といいます。
比較的良い意味の言葉が揃い、意味が合う相手への贈り物に向きます。
「頼れる人」
「アイラトビカズラ」の名は、「相良飛蔓」と書きます。
「相良」は、代表的な個体が熊本県菊鹿町相良にある事から付いたものです。
「蔓」は蔓性である事、そして「飛」ですが、これは「アイラトビカズラ」が飛ぶ訳ではありません。
平安末期か鎌倉時代、源氏との争いに破れた平家の武士達が、相良寺に逃げ延びました。
追って来た源氏の武士は、寺を焼き討ちして彼らを炙り出そうとしました。
この時、燃えそうになった観音堂の千手観音像が、「アイラトビカズラ」の樹に飛び移って難を逃れた、との言い伝えがあるのです。
千手観音像が頼ったという意味の花言葉です。
頼れる人は、頼りになりますが、いつまでも頼り続けてはいけません。
あなたは頼る事で成長出来ず、相手の力にも限界があります。
「頼っている」と自覚した時が、自力で頑張り始めるタイミングと思うべきでしょう。
頼りになる人へ贈り感謝の気持ちを伝え、今後は自力で頑張る事を宣言する時に向きます。
「薄れる思い出」
「アイラトビカズラ」は滅多に花が咲かず、自然個体数も少なく、存在が忘れられるというイメージで付けられた花言葉です。
思い出は忘れて行くものです。
一方、何かのきっかけがあると、途端に鮮明に思い出されるものでもあります。
頭の中は、そんな風に思い出が浮いたり沈んだりしているのです。
「あなたを忘れている」と言うようなものなので、誰かに贈るには向かない花言葉です。
自分が花を眺め、古い思い出を振り返るのには向きます。
「遠方の友」
「アイラトビカズラ」は、滅多に花を咲かせない性質から、3000年に1度咲くという「優曇華(ウドンゲ)」ではないか、と思われた時代がありました。
実際には架空の植物であり、モデルになった植物の「フサナリイチジク」とも別種で、「ウドンゲではない」と結論付けられました。
ウドンゲの花言葉は「滅多にないこと」ですが、もう少し可能性があり友好的なこの花言葉が付いています。
遠方の旧友と会うのは楽しい事です。
SNSのお陰で、連絡する事は簡単になりましたが、やはり顔を合わせると特別な感動があるものです。
メッセージに添付し、たまには会おうと誘う時に向きます。
尚、久々に会う時、相手が知らない人を同席させるのは、大変なマナー違反になるのでやめましょう。
まとめ
「アイラトビカズラ」は珍しい花ですが、滅多に見られるものではありません。
花言葉を知れば、存在に気付き、次の開花を待つ事も出来るでしょう。
風景の解像度を増してくれる、花言葉を是非参考にして下さい。