「マドンナリリー」は、ユリ科ユリ属の1品種です。
古くからヨーロッパに自生し、教会などで植栽されています。
花は直径10cm程の白いユリで斑点はなく、6枚のややカールした花弁が付き、花期は6月から7月です。
今回は、「マドンナリリー」の花言葉について解説します。
「マドンナリリー」の花言葉
「永遠の愛」「汚れのない心」「純粋」「気品」などがあります。
ユリは「聖母マリア」のシンボルとされますが、当時実在した品種がこの「マドンナリリー」です。
聖母マリアのイメージから付いた言葉が揃い、悪い意味はないため、意味が合う相手への贈り物や、プロポーズなどの場面に向きます。
「永遠の愛」
「イエス・キリスト」は人類への愛をその苦難で示しました。
けれど、その愛は原罪の説明からしなければならず、時に理解し難いものです。
一方、聖母マリアは、母の愛という身近な要素を持つため、土着宗教的で誰にでも理解されやすいものでした。
カトリック教会は、マリア信仰を禁じましたが、その理解しやすい愛は人を惹きつけました。
そんな時代を超えた愛のイメージから付いた花言葉です。
永遠の愛の誓いとして、結婚式のディスプレイにしたり、家族への愛として自宅で育てるのも良いでしょう。
「汚れのない心」
聖母マリアの処女懐胎のイメージから付いた花言葉です。
同じ由来で「無垢」という花言葉も付いています。
人間の心の汚れと、単なる経験との間は曖昧なようで明確です。
「汚れていない」と、自分に偽りなく宣言出来るなら、汚れのない心と解釈して差し支えないでしょう。
これを別の人や神が判断すると考えてはいけません。
自分の判断ではないと思った途端、人は汚れに無頓着になります。
行いが正しく、心根が清らかな人を讃え贈るのに向きます。
「純粋」
こちらも「汚れのない心」と同じニュアンスです。
ユリにはしばしば斑点が付きますが、「マドンナリリー」は純白で、聖母マリアのイメージによく合います。
白が美しく黒が汚いというイメージは、西洋でしばしば使われる感覚です。
一方日本では、黒は必ずしも悪いものではありません。
白なら正しいと疑わない心は純粋ですが、時に危険をはらんでいる事も覚えておくべきでしょう。
基本は純粋な子供を育てるという意味で、学校などへ植えるのに合う花言葉です。
「気品」
白い「マドンナリリー」は、清らかで気品溢れるイメージがあります。
庶民的な生活の中で、気品は縁遠いようで、根付いているものです。
そこまでは出来ない、という下品な言動を控える感覚、気品溢れるものに憧れる気持ち、いずれも心の奥の気品によるものです。
日本文化は平安時代の宮廷文化や、その後の武士文化が庶民層に交じり、西洋文化を差し色として、現代にあるのです。
その根のどこかに、気品を重んじる感覚があるのは当然と言えます。
気品があり、好ましい人へ贈るのに良い花言葉です。
まとめ
「マドンナリリー」はすっきり美しい花です。
花言葉を知れば、更に好ましく感じられるでしょう。
花の歴史も感じさせてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。