「トネリコ」は、モクセイ科「トネリコ」属の落葉樹です。
日本原産で東北地方から中部地方にかけて山地に自生し、木材として野球のバットなどに利用されます。
庭木などで良く利用されるのは「シマトネリコ」で、同属別種です。
花は白から黄緑で、花弁はなくおしべが密生し、花期は5月から6月です。
今回は、「トネリコ」の花言葉について解説します。
「トネリコ」の花言葉
「荘厳」「服従」「思慮分別」「高潔」などがあります。
やや大仰な言葉や、意味深な言葉が揃うため、贈る時には人を選びます。
「荘厳」
近い意味で「威厳」「偉大」という花言葉も付いています。
これは、「トネリコ」の樹皮を煮詰め、墨を混ぜ、写経に利用していたというのが1つ目の由来です。
もう1つは、北欧神話の世界を支える神樹「ユグドラシル」が、「トネリコ」の木(セイヨウトネリコ)であった、というのが由来です。
荘厳さや威厳を感じさせる恩師などへ贈るのに向きます。
「服従」
こちらも北欧神話に関する言い伝えが由来の花言葉です。
神樹である「トネリコ」は魔力を持ち、海を従える力があったと信じられたのです。
人は何かしら誰かに従う事はあるものですが、はっきり「服従しろ」と言われても反発します。
これを、自発的な行動と思い込ませるのが、人を動かすテクニックになります。
ですが、無理な事を続けさせれば結局破綻するため、過度な服従が必要な事業は見直す必要があるでしょう。
誰かに贈るには向きません。
創作で、主従関係のキャラクタなどのミスリードに使う事は出来ます。
「思慮分別」
北欧神話において、ユグドラシルが主神「オーディン」に知恵を授ける場面がある事から付いた花言葉です。
オーディンは知恵に貪欲で、自分を生け贄に、ユグドラシルからルーン文字の秘密を知ったのです。
あまり分別のある行動とは言えませんが、その後は全知の存在となっています。
思慮深く判断に分別があり、不正に手を染める事のない人へ贈るのに向く花言葉です。
「高潔」
神樹として扱われた、高貴な存在としての「トネリコ」のイメージから付いた花言葉です。
高潔さは人に憧れを抱かせます。
一方、堕落した貴族に見られるように、自分に従って来る人を利用しようと思った途端、失われるものでもあります。
維持するのが難しく、それ故に尊いのでしょう。
高貴さと潔癖さを備えた人へ贈るのに向きます。
まとめ
「トネリコ」は主に木材として使われる木です。
花言葉を知れば、その樹木としての姿にも興味が向くでしょう。
植物を多面的に見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。