「ウィステリア」はフジ属全般、あるいはフジを指す言葉です。
フジ属の学名が「Wisteria(ウィステリア)」であることがその名の由来で、さらにこれは米国の解剖学者カスパール・ウィスター氏からきたものだと言われています。
ただし、日本において「ウィステリア」という呼び名が使われることはほとんどありません。
なぜなら普通にフジと呼んだ方が圧倒的に通りが良いからです。
むしろ集合住宅やカフェなどの名前として使われることの方が多いでしょう。
また西洋には「ウィステリア(ウィスタリア)」という名前の色があります。
それは日本の藤色(淡い紫色)によく似たものですが、藤色よりは少し濃いです。
「ウィステリア」の花言葉
「ウィステリア」の花言葉は「歓迎」「忠実」「優しさ」などです。
これらはフジの花言葉と共通のものなので、フジと同じような感覚で使うことができるでしょう。
おまけにフジは昔から日本人に親しまれてきた花であることもあってか、フジの盆栽、プリザーブドフラワー、フジが描かれた器、ハーバリウム、造花など様々な形態のものが市場に流通しています。
よって応接室や客間に飾るのも良し、いつも優しく接してくれる方に感謝を込めて贈るのも良し、忠誠心の向上により組織が上手く回りますようにと願いを込めてオフィスに置くのも良しと様々なシーンで活躍してくれるでしょう。
「ウィステリア」の豆知識
フジ属にはアメリカ原産のアメリカフジや中国原産のシナフジなども含まれますが、日本においては「ウィステリア」と日本原産のフジ(Japanese wisteria)が同義とされることも少なくありません。
フジは学校や公園、庭などに植えられる木として非常にポピュラーなものであるため、見たことも聞いたこともないという方はまれでしょう。
藤色の花序(かじょ、花の集まり)をつるから多数ぶら下げる様は万葉集の時代から日本人の心をつかんでおり、現代においても観光資源にさえなることがあります。
フジの名所としてはあしかがフラワーパーク(栃木県足利市)、ふじの咲く丘・ふじふれあい館(群馬県藤岡市)、亀戸天神(東京都江東区)、曼陀羅寺公園(愛知県江南市)、河内藤園(福岡県北九州市)などが有名。
またフジのつるは布やひも、日用品や家具などの材料になるほか、フジの若芽や若葉、花は食べることができるそうです。
まとめ
「ウィステリア」はフジ属全般を指す言葉ですが、日本においてはフジと同義とされることも少なくありません。
ゆえに「ウィステリア」の花言葉はフジのそれに準ずるものであり、「歓迎」「忠実」「優しさ」などとなっています。
フジは古くから親しまれている花だけあって入手性は良好なうえ、様々な形態のものが市場に流通しているので相手やシーンに合わせて豊富な選択肢の中から選ぶことができるのも良い点。
余談ですが「ウィステリア」という名前の藤色に似た色があるほか、「ウィステリア」は集合住宅や店舗などの名前としてしばしば見ることができます。