「三つ葉のクローバー」は、マメ科シャジクソウ属の「シロツメクサ」のうち、葉が3枚の個体です。
シロツメクサは、ヨーロッパ原産で、日本へは江戸時代、オランダからの輸入品の緩衝材(詰め草)として伝わり認知され、明治時代に牧草として導入後帰化しました。
花は白または僅かに桃色で、小花が集まり直径1cm程の球形になります。
花期は、5月から10月です。
今回は、「三つ葉のクローバー」について解説します。
「三つ葉のクローバー」の花言葉
「愛」「希望」「信頼」「私を忘れないで」といいます。
方向性の違う良い意味が揃い、贈り物に向きます。
「愛」
ヨーロッパの祝日に、「聖パトリックの日」があります。
これは5世紀のキリスト教の聖人「パトリキウス」の命日に因んだものです。
パトリキウスの功績は、アイルランドに平和的にキリスト教を布教した事でした。
アイルランドには土着信仰として「ドルイド教」がありました。
パトリキウスはキリスト教とドルイド教と上手く習合させ、その説法の中でしばしば「三つ葉のクローバー」を用い、キリスト教の「三位一体」の考えを説明したのです。
彼はこの説法で、3枚の葉がそれぞれ「愛」「希望」「信頼」を象徴するものとしました。
この花言葉は、1枚目の「愛」に因ります。
愛情溢れる人へ贈るのに向く花言葉です。
素直に愛情表現としても良いでしょう。
「希望」
パトリキウスの教えにある、2枚目の葉を象徴する言葉「希望」から付いた花言葉です。
人は、未来は分かりません。
どんな時も希望だけは持てます。
極端に気分が落ち込み、何も耳に入らない人以外は、誰に贈っても合う花言葉です。
「信頼」
これが3枚目の葉の花言葉です。
元は神への信頼(信仰)を意味しましたが、花言葉としてはキリスト教にこだわる必要はありません。
信頼出来る相手へ贈るのに向く花言葉です。
何かしら、信頼して物事を委ねる時に添えても良いでしょう。
「私を忘れないで」
これもパトリキウスからイメージされたものです。
「三つ葉のクローバー」でキリスト教の説法の後、「この教えを忘れないように」と念を押した様子から付いた花言葉です。
一方、これら信仰のシンボルとして身に付けるのを忘れないように、という意味でも合います。
もう1つ、「聖パトリックの日」には、「緑色のものを身に付ける」という習慣があります。
特にアイルランドでは、これを忘れた人は「つねって構わない」というルールがあるため、忘れては一大事です。
人との別れ際などに贈るのに向く花言葉です。
まとめ
「四つ葉のクローバー」はともかく、「三つ葉のクローバー」は、ごく有り触れたつまらないもの、と思う人もいるでしょう。
花言葉を知れば、そこにも深い由来と意味があると分かるでしょう。
植物をより好ましく感じさせてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。