「ホソバノアマナ (細葉甘菜)」はユリ科チシマアマナ属の多年草です。
アマナ(甘菜)の仲間で、細い葉を持つことからこの名が付きました。
ちなみにアマナとはユリ科アマナ属の多年草で、地下にクワイに似た形の球根を作るという特徴があります。
そしてこれが食用にでき、かつ甘いのでアマナという名が付きました。
今では個体数が少ないので食用にされることはほとんどないのですが、クワイと同じように煮物や天ぷらなどでおいしく頂けるそうです。
一方、「ホソバノアマナ (細葉甘菜)」は食用とされることはありません。
また葉だけでなく茎や花びらも細く、全体的にシャープな形をしています。
花は茎の先に1〜6個ずつまとまって付くもので、大きさは1〜1. 5cmほど。
花びらの色は白ですが、真ん中に緑色のまっすぐな縦筋がいくつか通っています。
開花期は4〜6月、春から初夏にかけてです。
「ホソバノアマナ (細葉甘菜)」の花言葉
「ホソバノアマナ (細葉甘菜)」の花言葉は「運が向いてくる」です。
これはアマナと共通の花言葉で、アマナは他にも「お天気屋」という花言葉を持っています。
そしてこれらはアマナの花が晴れの日には開き、天気が悪い日には閉じてしまうという性質を持つことに由来すると言われているようです。
ただし残念ながらアマナも「ホソバノアマナ (細葉甘菜)」も個体数が少なく見つけることは困難なうえ、市場での取り扱いもほとんどありません。
特に「ホソバノアマナ (細葉甘菜)」に関しては、市場での取り扱いはゼロであると言っても差し支えないような状況です。
アマナは山野草の専門店で苗がまれに出ることがあるようですが、かなり希少。
つまり花を贈るどころか、花を生で見ることさえかなり困難なことだと言えます。
しかしそれは裏を返せば、もし花を見ることができたなら、それはとても幸運なことであるということ。
これこそまさに「運が向いてきた」と言えるでしょう。
「ホソバノアマナ (細葉甘菜)」の豆知識
「ホソバノアマナ (細葉甘菜)」の分布域は日本(北海道、本州、四国、九州)、中国、朝鮮半島、ロシアなどです。
山地の草原や落葉広葉樹林の林縁などのうち、日当たりが良いながら適度に湿り気があり、腐葉土が堆積している場所に生えている可能性があります。
個体数の減少は深刻で、岡山県と宮崎県では絶滅種に、秋田県、神奈川県、愛知県などでは絶滅危惧Ⅰ類に、栃木県、愛媛県、大分県などでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
まとめ
「ホソバノアマナ (細葉甘菜)」はユリ科の多年草です。
アマナの仲間で、アマナより細い葉を持つことからこの名が付きました。
花は大きさ1〜1. 5cmの白いもので、開花期は4〜6月。
花言葉は「運が向いてくる」です。
希少な花なので贈り物には向きませんが、もし生で見られたならそれはとても幸運なことだと言えます。