高山植物として知られる「チングルマ(珍車)」は、バラ科ダイコンソウ属(「チングルマ」属)の落葉樹です。
海外では極東ロシア、日本では中部地方以北に分布し、高山の多湿地に生育します。
花は白い花弁を5枚つけ、黄色い雄しべと雌しべが多数あり、花期は6月から8月です。
今回は、「チングルマ」の花言葉について解説します。
「チングルマ(珍車)」の花言葉
「可憐」といいます。
群落を作る「チングルマ」は花茎がぴょんと伸び、可愛らしい白い花が並んで咲くので、よく目立ちます。
その後綿毛になると、羽箒のような姿が風に揺れ、そして紅葉で地面を染めます。
どのタイミングも小さく可愛らしい、そんな様子から付いた花言葉です。
可憐さを感じさせる友人や子供、恋人などに贈るのに適しています。
可憐さを身に付けるため、山に見に行くのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、目上の人です。
「可憐」という言葉には、「いじらしさ」も含まれるため、どうしても弱いものというニュアンスが含まれます。
立場の強い相手に対して使えば、これは失礼に当たってしまうでしょう。
「チングルマ(珍車)」の豆知識
「チングルマ」には、「珍車」という文字の他に、「稚児車」という文字をあてる事もあり、こちらの方が元とされています。
すなわち、「チングルマ」の姿が子供の遊ぶ車のようであったから、というものです。
ここでいう「車」とは、風車を意味します。
「チングルマ」の花は、花弁5枚が均等に並んで、確かに風車のようです。
もう1つ、綿毛になった姿から風車をイメージしたという説もあります。
羽箒のようであまり風車という感じではありませんが、縦型の風車のイメージには合いそうです。
そして江戸時代の髪型「唐子髷(からこまげ)」から付いたという説もあります。
女児(稚児)の髪型で、頭の両側と後ろだけを残して剃るものです。
残った髪が揺れ動き、時に回るのを「稚児車」と呼んだようです。
こちらの方は綿毛のイメージとよく合います。
これらいずれか、もしくは全部のイメージで付いた「稚児車」が転訛して「チングルマ」になり、その音に「珍車」の文字が当てられたのです。
「珍車」という文字にしても、低地では簡単に見られない珍しい風車型の花として、意味はきちんと通ります。
まとめ
高山植物の「チングルマ」は身近な場所ではなかなか見られない花です。
花言葉を知っていれば、より見つけた時の嬉しさが増すでしょう。
花をより輝かせてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。