煮っころがしや東北の芋煮など、和食に欠かせない食材の「サトイモ」。
江戸時代では芋と言えば「サトイモ」を指すほど一般に普及していました。
サトイモ科サトイモ属の多年草で東南アジア原産ですが、日本には縄文時代にはすでに伝来していたようです。
今回はそんな「サトイモ」の花言葉について、詳しく見ていきましょう。
「サトイモ(里芋)」の花言葉「繁栄」
「サトイモ」の花言葉ひとつめは「繁栄」です。
「サトイモ」はひとつの親芋の周りに小さい子芋、またさらに小さい孫芋、ひ孫芋と連なって成長することから、古より子だくさんの象徴とされ「繁栄」という花言葉が与えられました。
「子宝に恵まれるように」とお正月のおせちにも使われています。
カリウムや食物繊維など健康に役立つ栄養素もたっぷり含んでいますので、毎日の食卓に「サトイモ」メニューをぜひ取り入れてみてください。
「サトイモ(里芋)」の花言葉「愛のきらめき」
「サトイモ」の花言葉には「愛のきらめき」というものもあります。
サトイモの葉は大きなハート形をしており、光合成のため強い撥水性を持っています。
朝露や雨が葉の上でダイヤモンドのようにころころと輝くことから「愛のきらめき」という花言葉が与えられました。
「サトイモ」の葉にたまった朝露で墨を擦り、七夕の短冊に願いを書けば叶うという言い伝えもあり、昔から「サトイモ」にロマンチックな力を感じる人が多かったことがうかがえます。
「サトイモ(里芋)」の花言葉「無垢の喜び」
幼いころ「サトイモ」の水をはじく大きな葉っぱを傘代わりに遊んだ人も多いのではないでしょうか。
そんな思い出からか「サトイモ」には「無垢の喜び」という花言葉も付けられています。
またお月見の時期には小さな子芋を皮のままゆでて「きぬかつぎ」として食する風習があり、その子芋の素朴な味も「無垢の喜び」にふさわしい美味しさです。
子どもが思わず笑顔になるような、おおらかな優しさが「サトイモ」の魅力と言えるでしょう。
まとめ
「サトイモ」は日本人の創作意欲を掻き立てるモチーフとして、古くは万葉集からその存在を歌われてきました。
飯田蛇笏の「芋の露連山影を正しうす」と言った有名な俳句を思い出す方も多いかもしれません。
食卓で味わうだけでなく、七夕やお月見の行事などを通して、「サトイモ」という植物そのものを楽しんでみてください。