エビネ属で最も大きい花を咲かせる「キエビネ」は、ラン科エビネ属の多年草です。
紀伊半島から西の四国、九州に分布し、海外では朝鮮半島南部に見られ、4月から5月にかけて、黄色い連なった花を咲かせます。
山中の照葉樹林内に見られますが、人里近くなるとエビネとの雑種が増えます。
乱獲により準絶滅危惧種とされている品種です。
今回は、「キエビネ」の花言葉について解説します。
「キエビネ」の花言葉
「美しい貴婦人」があります。
ラン科の中で地味なエビネ属には「謙虚」という花言葉が付くのですが、「キエビネ」は大きく堂々として優雅な花を咲かせる事から付いた花言葉です。
ラン全般の花言葉が「美しい淑女」なので、一周して帰って来たイメージでしょう。
尚、「ふじん」という言葉には「夫人」と「婦人」がありますが、「夫人」は人の妻を指すのに対し、「婦人」は大人の女性という意味しかありません。
身近に貴婦人がいる階層の人しか使えないと思いがちですが、そうでなくても立ち居振る舞いが上品で美しい人に贈るのに向いた花言葉です。
大人の女性向けのファッションアイテムやメイク用品、エステサロンなどのイメージにも使えます。
部屋に飾り、美しくあろうと心がけるのも良いでしょう。
逆に向いていないのは、男性全般と、自分の容姿に極端なコンプレックスを持つ女性です。
人は褒められれば多少見え透いていても悪い気はしないものですが、コンプレックスで凝り固まっていると解きほぐすのは大変です。
社交辞令ならやめておきましょう。
「キエビネ」の豆知識
「キエビネ」は漢字で「黄海老根」と書きます。
エビネ属は偽球茎を作ります。
偽球茎の機能は養分の貯蔵庫なので、使い切ってしまえばそのままなくなりそうですが、そうはならず次々作られていきます。
偽球茎はあちこちに付くのではなく、直線的に連なるように作られ、これが癒着したものはボコボコした一本の筒状になります。
これが丁度エビの胴体に見えた事から「海老根」と呼ばれ、その中でも黄色い花を咲かせる事からついたのが「キエビネ」という名です。
また、葉や花の大きさから「オオエビネ」の別名もあります。
まとめ
「キエビネ」は華やかで美しい花です。
山中に自生していたり、街中で植えられている「キエビネ」を見かけた時、花言葉を知っていれば、一層その美しさに惹かれる事でしょう。
花との距離を近づけてくれる花言葉を、是非参考にして下さい。