「オゼコウホネ(尾瀬河骨)」はスイレン科コウホネ属の花です。
名前から想像される通り、コウホネ(河骨)の仲間でもあります。
また資料によってはネムロコウホネ(エゾコウホネとも)の変種に分類されることもあるようです。
「オゼコウホネ」はスイレンらしい形の葉を水面に浮かべますが、花は一般的なスイレンの花のように水面近くに付くものではありません。
花茎をひょろっと長く伸ばし、水面からある程度離れた高さの場所に大きさ2〜4cmほどの黄色い花を付けます。
この点についてはネムロコウホネと同じですが、そちらと「オゼコウホネ」の違いは花の中央部(柱頭盤)が赤くなること。
開花期は7〜8月です。
「オゼコウホネ」の花言葉
「オゼコウホネ」の花言葉は「崇高」「秘められた愛情」などです。
そしてこれらはコウホネと共通のものでもあります。
「崇高」は花茎を伸ばし高い位置に黄金色の花を付けることから、「秘められた愛情」はその花の形が開ききっていないつぼみのようにも見えることからきているという説が有力です。
どちらも考えなしにどんどん使っていけるようなものではありませんが、基本的にはネガティブな意味には使われないものなので全体的に使いにくいということはないでしょう。
とはいえフラワーギフトには向かない花なので、野にある崇高な雰囲気のその花をそっと愛でるのが良いといえます。
「オゼコウホネ」の豆知識
「オゼコウホネ」は名前通り尾瀬にて発見されたもので、尾瀬、月山(山形県)、雨竜沼湿原(北海道)などで分布が確認されています。
また「オゼコウホネ」のうち、果実が濃紅色になるものをウリュウコウホネと分類する資料もあるようです。
それはさておき、「オゼコウホネ」の自生地は限られているうえ、個体数も少ないので環境省カテゴリにおいて絶滅危惧Ⅱ類(VU)に分類されています。
無論市場に出回ることはほとんど無く、市場に出たとしても価格はかなり高くなることがほとんど。
おまけに自生地においても観察するのは難しい部類の花です。
よってもしも生で「オゼコウホネ」を見る機会があったなら、かなり幸運だといえるでしょう。
まとめ
「オゼコウホネ」の花言葉は「崇高」「秘められた愛情」などです。
入手どころか観察することさえ難しい絶滅危惧種ですが、その黄金色の花は美しく、崇高な雰囲気があると評されています。
名前通り尾瀬だけでなく、月山(山形県)や雨竜沼湿原(北海道)でも見ることが可能です。
なおネムロコウホネの変種とされることがあります。