「鎮魂」は死者の魂を鎮め、慰めることを意味する言葉です。
今では慰霊とほぼ同じように使われています。
またこの花言葉を持つ花はどれも木に付くものです。
よって墓地や慰霊碑といった供養にまつわる場や、斎場など葬儀にまつわる場に植えるのに良いでしょう。
お寺や神社、教会といった宗教施設にも合います。
「鎮魂」の花言葉を持つ花
「鎮魂」を表現するのに使えそうな花のうち、比較的知名度の高いものや入手性の良いものをご紹介します。
「イチョウ」
イチョウはイチョウ科イチョウ属の木です。
主に秋になると鮮やかな黄色になるその葉を見て楽しんだり、ギンナン(銀杏)と呼ばれるその種を食用にしたりします。
また病害虫や公害、火災などに強いので街路樹や公園樹などとしても人気。
火事の時に水を吹くという言い伝えがあることからお寺や神社にも多く植えられています。
花言葉は「鎮魂」「長寿」「荘厳」など。
イチョウの花は葉のように鮮やかな色を持たないうえに小さく目立たないものですが、それは浮ついた雰囲気で厳粛な空気を壊さないということでもあり鎮魂の場には合っています。
またイチョウは比較的管理が楽な木なので、市街地から離れた場所にある慰霊碑や山中にある墓地などにも良いでしょう。
「タブノキ」
タブノキはクスノキ科タブノキ属の木です。
日本、朝鮮半島、台湾、中国、フィリピンなどに分布しているほか、鎮守の森や防風林などでもその姿をよく見ることができます。
20〜30mほどの大木になることもあるため、御神木になっていることもしばしば。
花言葉は「鎮魂」「鎮守」「威厳」などです。
なおタブノキの花もまた一般的な観賞用の花と比べると目立たないものなので、鎮魂の場の空気を壊すことがありません。
また自生している種であるためか育てるのが難しくないうえ、成長も早いので十分なスペースさえ用意してやれば花言葉通り威厳ある姿になってくれるでしょう。
ちなみに災害からの復興活動の一環として、市民たちが鎮魂と防災の想いを込めながらタブノキの苗木を植えたというケースもあります。
「鎮魂」と似た花言葉を持つ花
供花の代表格として知られるキクのうち、白いものは「ご冥福をお祈りします」という花言葉を持っています。
入手性や花もちの良さも相まって、鎮魂の場に持っていく花として最も無難な選択肢のひとつといえるでしょう。
また「追憶」「君を忘れない」「遠方にある人を想う」といった花言葉を持つアスターや「途絶えぬ記憶」などの花言葉を持つスターチスなども良いです。
まとめ
「鎮魂」という花言葉を持つ花はイチョウとタブノキです。
どちらも厳かな雰囲気のある木で、厳粛な鎮魂の場にはぴったり。
またイチョウは管理が楽、タブノキは成長が早いうえに大きく育つという特徴があります。