オヤマリンドウは、その名の通り山地に生えるリンドウの仲間です。
キヤマリンドウと呼ばれることもあります。
山の中でも湿原や草地を好むとされていますが、運が良ければ遊歩道の脇などでも見ることができるようです。
花期は8~9月で、花の色は紫色。
花びらがほとんど広がらないこともあり、花は細長い筒に近い形をしています。
また日本の固有種であり、主に中部地方以北にてその姿を見ることができるでしょう。
「オヤマリンドウ」の花言葉
花言葉は「正義」「勝利」。
由来は「竜胆(りゅうたん)」という生薬からです。
これはリンドウの根茎を干したもので、熊の胆から作った生薬より苦みが強いことからその名が付きました。
薬効は熱を下げる、炎症を抑える、目や胃袋、泌尿器を健康にするなど。
リンドウの薬効は古くから知られており、イタリアではなんと紀元前から健胃薬として利用されていたそうです。
そしてこの「病気に打ち勝つ力を与える」性質により、「勝利」「正義」といった花言葉が与えられるに至りました。
なお、オヤマリンドウの根茎も同様に薬として利用されることがあります。
「オヤマリンドウ」の豆知識
近しい仲間のエゾリンドウやエゾオヤマリンドウとはよく混同されます。
特にオヤマリンドウと同じく山に生えるうえ、生息条件も同じようなエゾオヤマリンドウとは見分けがつきにくく、個体差のことも考えると外見ではほぼ見分けられないと言わざるを得ないケースもあるほど。
この2種で迷った場合、花が開いていたり、花の色が白であったりするならそれはエゾオヤマリンドウだと分かります。
一方、気候条件が良くても花の先が開いていない場合、それはオヤマリンドウである可能性が高いです。
余談ですがオヤマリンドウやエゾオヤマリンドウと異なり、エゾリンドウは市場によく出回っています。
そもそも園芸種のリンドウはエゾリンドウを改良したものなのだとか。
またオヤマリンドウやエゾオヤマリンドウは茎の先端でのみ花を咲かせますが、エゾリンドウは茎の途中にも花を付けます。
まとめ
オヤマリンドウは山地の湿原や草地などに生えるリンドウの一種です。
日本にのみ分布し、花期は8~9月。
リンドウ同様根茎が「病に勝つための薬」として利用されることから「勝利」「正義」といった花言葉を持ち、また花は横にほとんど広がらず筒のような形になるのが特徴です。