古くから歌にも詠まれる「露草(ツユクサ)」は、「ツユクサ」科「ツユクサ」属の一年草です。
東アジア原産で、日本全土に見られ、道端などあちこちで生育します。
花には下に小さい白い花弁、上に2枚の青い花弁が付きます。
朝に咲き昼にしぼむ1日花で、花期は6月から10月です。
今回は、「ツユクサ」の花言葉について解説します。
「露草(ツユクサ)」の花言葉
「恋の心変わり」「懐かしい関係」「尊敬」「小夜曲(セレナーデ)」などがあります。
良い意味とあまり良くない意味、さらにどちらと解釈すべきか分からないものが混じり統一性がないため、花だけ贈り気持ちをそれとなく伝えるのには向きません。
意図をはっきり伝えるか、もう少し分かりやすい花言葉の花と合わせましょう。
「恋の心変わり」
朝に咲き朝露の乾く昼にはもうしぼんでしまうという、「ツユクサ」の性質から付いた花言葉です。
同じような性質を持つアサガオにも「はかない恋」という近い意味の花言葉が付いています。
趣味が多彩でその時々で一番大事なものが変わる友人に贈るのに向きます。
種類が多くお手頃な値段の口紅のブランドイメージにも良いでしょう。
意味は合いますが、自分が心変わりした時に恋人に贈ったり、心変わりした恋人に贈るのはやめておきましょう。
どちらにせよ、良いリアクションは返って来ません。
「懐かしい関係」
「ツユクサ」の属名「コメリナ」は、オランダの植物学者ヤン・コメリンと甥のカルパス・コメリン、そして早逝した無名のもう1人のコメリンに因んで付けられた名前です。
彼らの関係から付いた花言葉で、「変わらぬ思い」という同じ由来の花言葉もあります。
古くからの友人や親戚などに贈るのに向きます。
幼なじみからそのまま結婚した配偶者にも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、幼なじみではない恋人です。
別れて「懐かしい関係にしたい」のでは、と思われてしまいます。
「尊敬」
「ツユクサ」にコメリンの名を付けたのは、コメリン達ではなく、フランスの植物学者シャルル・プリュミエです。
その名にコメリン達への尊敬が表れている、というのが1つめの由来です。
もう1つは、聖母マリアの象徴(アトリビュート)として、天の真実を意味する青いマントがしばしば描かれた事に因ります。
尊敬出来る両親や恩師に贈るのに向く他、歴史上の偉人に供えるのも良いでしょう。
お供えの場合、近くに生えていたものを抜いたのだとしても、きちんと持ち帰って捨てましょう。
「小夜曲(セレナーデ)」
セレナーデとは、ラテン語の「セレヌス(穏やかな)」が元になったドイツ語です。
恋人の為、夜に窓の下まで忍び来て演奏する楽曲、またはそのようなイメージの曲です。
月明かりに照らされ屋外で演奏されるイメージが、「ツキクサ(月草)」の別名を持つ「ツユクサ」と結び付いたものです。
音楽好きな恋人を、夜のデートに誘う時に添えるのに使えます。
セレナーデの意味で躓く人には向きません。
まとめ
「ツユクサ」は有り触れた、雑草として扱われる小さな花です。
花言葉を知れば、その美しい花色に気付き、目を向けられるでしょう。
風景に色を足してくれる花言葉を、是非心に留め置いて下さい。