「ポピー」はケシ科ケシ属の一年草あるいは多年草です。
鑑賞用に栽培され、切り花や花束などとしても人気があります。
日本において栽培されている主な品種はアイスランドポピー、シャーレーポピー、オリエンタルポピーなど。
アイスランドポピーはシベリアヒナゲシとも呼ばれる品種で、1759年にシベリアで発見されたことからこの名が付いたと言われています。
なお、アイスランドポピーと呼ばれているのにアイスランド共和国との関わりはないそうです。
それはさておき、日本で「ポピー」と言えば本種を指すのが普通。
切り花として主に流通しているのも本種です。
開花期は3~5月で、日本では一年草として扱われます。
一方、シャーレーポピーはヒナゲシ、グビジンソウ、コクリコなどとも呼ばれます。
八重咲きのものが多いほか、ヨーロッパの花畑にヤグルマギクと共によく植えられているのも本種です。
開花期は4~7月で、こちらも日本では一年草として扱われます。
またオリエンタルポピーはオニゲシとも呼ばれる品種です。
他の仲間より大きな花を咲かせるほか、日本でも休眠して夏を越すことができます。
開花期は5~6月です。
ちなみに「ポピー」のカラーバリエーションは非常に豊富で、赤、ピンク、オレンジ、黄色、青、紫、白などのものが見られます。
「赤いポピー」の花言葉
「ポピー」は非常に多くの花言葉を持ちます。
まず、「ポピー」の標準的な花言葉は「いたわり」「思いやり」「恋の予感」「陽気で優しい」などです。
また、色別の花言葉もあります。
「赤いポピー」の花言葉は「慰め」「感謝」「喜び」などです。
ちなみにオレンジ色のものには「思いやり」「いたわり」、黄色のものには「富」「成功」、白のものには「眠り」「推測」「忘却」、ピンクや青のものには「恋の予感」という花言葉が割り当てられています。
花言葉の由来は花の様子やギリシャ神話などにおいて薬草として使われたことなどだそうです。
「赤いポピー」の豆知識
「ポピー」を栽培する時の心配事として「不正なケシ」がよく挙げられます。
不正なケシとは、麻薬成分を多く含むケシ科ケシ属の仲間です。
言うまでもなく日本でこういったものを栽培すると違法となってしまいます。
ごくまれにこういったものの種が混入したり、花が園芸用に出回ったりするようですが、幸いなことに合法な園芸種と見分けることは難しくありません。
不正なケシとされるものは主にケシ(ソムニフェルム種)、アツミゲシ(セティゲルム種)、ハカマオニゲシの3種。
ケシ(ソムニフェルム種)やアツミゲシ(セティゲルム種)には葉や茎にほとんど剛毛がない、葉が茎を抱いている、葉の切れ込みが浅いといった特徴があります。
一方、ハカマオニゲシはオニゲシとの区別が難しいですが、花の色が深紅で、茎に付く葉の数が多いなどの違いがあります。
ちなみに不正なケシや麻薬のイメージからケシは怖いという印象を持たれるかもしれませんが、そういった面ばかりではありません。
むしろケシは現代においても重要な薬用植物であるうえ、ケシの実(ポピーシード)は日本においても食用とされています。
またケシの実から絞った油は料理のほか、石鹸や絵の具などにも使われるそうです。
まとめ
「ポピー」はケシ科の花で、鑑賞用や切り花などとして人気があります。
カラーバリエーションや品種が豊富な花であるうえ、花言葉も非常に多いです。
中でも「赤いポピー」には「慰め」「感謝」「喜び」といった花言葉が付けられています。