シックな雰囲気のある「紫のオダマキ」は、キンポウゲ科オダマキ属の紫花品種です。
北半球の温帯域原産で、日本にも数種類自生が見られ、鑑賞用として古くから親しまれています。
花は5枚の萼片と5枚の花弁という二重構造になっており、外の萼片が大きく開き、内側の花弁はやや盃型です。
花弁の方は端に白い部分があり、複色になります。
花期は5月から6月です。
今回は「紫のオダマキ」の花言葉について解説します。
「紫のオダマキ」の花言葉
「愚か」「救い」「勝利への決意」「捨てられた恋人」といいます。
良い意味と悪い意味が混在しており、あまり贈り物には向きません。
贈る時は、勘違いしてもすぐに訂正出来るような、コミュニケーション良好な人に限りましょう。
「愚か」
オダマキに共通する花言葉です。
ヨーロッパの喜劇の定番キャラクタに「道化師ハーレクイン」という人がいます。
彼にはいわゆるボケ役の妻「コロンバイン」がいますが、彼女が持つ盃がオダマキに似ている事から付いた花言葉です。
つまり、落語でいう「与太郎」のようなキャラクタという事です。
「バカ(アホ)」というと、良いニュアンスと悪いニュアンスが多少混ざりますが「愚か」と言ってしまうと、かなり悪い方に傾いてしまいます。
他人に贈るには向きませんが、自分を見つめ直すような意味には使えます。
「救い」
オダマキには、「手に擦り付けると勇気が出る」というヨーロッパの言い伝えがあります。
これは、ライオンがオダマキを食べる、または、その凸凹した葉の縁がライオンの歯に似ている、という事が由来で、ライオンの勇気が身に付くというイメージです。
ここから「決意」という花言葉がついており、「難しい事態にある人を、勇気と決意で救う」というイメージで付いた花言葉です。
一方、「辛い状況にある人が、自分の愚かさを受け容れる事で救われる」という意味にもなります。
一緒にいると救われる気分になる愛しい人へ贈るのに向く花言葉です。
「勝利への決意」
これが「紫のオダマキ」固有の花言葉です。
紫は高貴なイメージがあるとされますが、単なる決意ではなく、誇り高い騎士が勝利への決意を堂々と宣言する、といったイメージです。
人は時に曖昧に物事を進め、失敗のダメージを減らそうとします。
これはリスク分散の発想としては重要です。
けれど、及び腰の態度が、結果自体を悪い方向に引き寄せてしまう事もあります。
ここ一番、絶対に成功させる必要があるものについては、固い決意で挑むべきでしょう。
そこで勝負しないなら、目標値をもっと低くすべきです。
勝敗のあるスポーツチームのシンボルに向きます。
「捨てられた恋人」
イタリアでは「パートナーに浮気された者には角が生える」という言い伝えがあります。
これに、オダマキの後ろから角のような「距」が生える事を結びつけた花言葉です。
ヨーロッパで「コルナ」と呼ばれる人差し指と小指を立てた侮辱のジェスチャーがありますが、同じ由来です。
恋人が破局する時、片方が一方的に悪いという事はありません。
もしもあったとすれば、それは多分恋に見せかけた別の関係です。
何かしら上下関係を作ろうとすると、妙な歪みが生まれるものです。
現実の人へ贈るには向きませんが、創作で、失恋したキャラクタのイメージに使うには良いでしょう。
まとめ
「紫のオダマキ」は、スタンダードな美しいオダマキです。
花言葉を知れば、意外な個性に気付くでしょう。
花をより身近に感じさせてくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。