「煩悩」とは仏教用語で、悟りを妨げる心の汚れを指します。
これが転じて、何かしら欲望が果たされず悶々としている心を指しますが、特に性に関する事が多いでしょう。
「煩悩」という花言葉の花は、その魅力で欲望をかき立てるような恋人へ、愛情表現として贈るのに向きます。
受験勉強などに取り組まなければいけない時、部屋に飾り自分の「煩悩」を客観視してコントロールするにも良いでしょう。
「煩悩」の花言葉を持つ花
「煩悩」という花言葉を持つ花について、見ていきましょう。
「アンスリウム」
サトイモ科アンスリウム属の多年草です。
花は小花が直立した花穂を形成し、それを支えるように色づいた仏炎苞が付き、全体として1つの花に見えます。
「仏炎苞」とは仏像の後ろのオプションパーツに喩えた呼び名です。
如来像の後光や明王像の炎などを思い浮かべると分かりやすいでしょう。
ハートを思わせる仏炎苞が、赤など濃い色に染まる様子と、仏教のイメージから「煩悩」という花言葉が付きます。
他の花言葉は「恋に悶える心」「心は燃えている」「献身的な愛」「情熱」「飾らない美しさ」「温かいもてなし」「無垢な心」「炎のような輝き」「戯れの恋」など、恋人へ贈るのに向く言葉が揃います。
「煩悩」と似た意味の花言葉を持つ花
「煩悩」に似た意味の花言葉を持つ花は、複数見られます。
「濃い赤のカーネーション」
ナデシコ科ナデシコ属の、母の日でお馴染みの花です。
「赤いカーネーション」は、「母への愛」「敬愛」など、「煩悩」とは無縁な適切な濃度の愛ですが、「濃い赤のカーネーション」になると、「欲望」という粘ついた花言葉が付きます。
他の花言葉は「私の心に悲しみを」です。
「濃い赤」は、ワインレッドに近い色味ですが、中途半端に濃くて分かり難い場合は、どちらのつもりで贈るかはっきり伝えれば十分です。
声に出した言葉は、何より相手に伝わる力があるものです。
「バジル」
シソ科メボウキ属の多年草です。
ハーブとして、日本でも広く親しまれています。
花はシソ科の特徴のある唇型で、直立した花茎に連なって咲き、花色は白です。
「バジル」の名前の語源は「バシレウス(王)」である事から、「憎しみ」という花言葉が付きます。
為政者が憎まれるのは、いつの時代も同じで、全国民から愛される王の出現は、終わりの始まりです。
仏教で「煩悩」の元になる「三毒」は、「欲望」「憎しみ」「愚かさ」なので、その一角と言えます。
他の花言葉は「神聖」「高貴」「良い望み」「好意」「何という幸運」「強壮」などがあります。
方向性が真逆なので、贈る意図によって使い分けましょう。
「三毒」のもう一角としては、「愚か」が「オダマキ(苧環)」、「愚かしさ」が「ザクロ(石榴)」に付いています。
まとめ
「煩悩」という花言葉を持つ花は「アンスリウム」です。
似た意味の花言葉を持つ花は「濃い赤のカーネーション」「バジル」「オダマキ」「ザクロ」などがあります。
誤解しやすい花言葉が混じる場合、贈る花言葉をはっきり伝えましょう。
日本は言霊の国です。
声に出した花言葉は、何より強いものです。