「忘れないで」という花言葉の花は、卒業や転校、転勤など、やむを得ず離れてしまう友人や恋人へ贈るのに向きます。
一方、日常的に忘れないように、備忘録のデザインなどに使っても意味は合うでしょう。
記憶はエピソードと結び付く事で、より堅固になります。
相手に印象を深く刻む花を選ぶのは、大切な事です。
「忘れないで」の花言葉を持つ花
「忘れないで」という花言葉を持つ花について、見ていきましょう。
「ワスレナグサ(勿忘草)」
ムラサキ科ワスレナグサ属の総称です。
白から青の花を茎に連なって咲かせます。
名前自体が「忘れないで」という意味になりますが、これは中世ドイツの伝承が元になっています。
昔、若い騎士が恋人と川辺を歩いていたところ、「ワスレナグサ」を見つけました。
あまりの美しさに、騎士は愛の証として恋人に捧げるべく摘もうとしたところ、川に落ちてしまったのです。
助からない事を悟った彼は、せめて愛を残そうと「ワスレナグサ」を岸の恋人に投げ渡し、沈んでいきました。
ここから「私を忘れないで」という花言葉が付いたのです。
他の花言葉として「真実の愛」「真実の友情」「思い出」などがあり、友人にも恋人にも向く花言葉です。
「クリスマスローズ」
キンポウゲ科ヘレボルス属のカップ型の花です。
株分けに耐えないため、花色や柄は安定せず、白から紫、黄色、緑、黒などですが、それもまた魅力になっています。
「忘れないで」という花言葉は、中世ヨーロッパで、戦いに赴く騎士が、恋人に贈った事が由来とされています。
その他の花言葉としては「追憶」「思い出を懐かしむ」と、イメージが近いものもありますが、「スキャンダル」「中毒」「発狂」など、毒性や神話からイメージされた花言葉も付きます。
記憶には残りやすいかも知れませんが、再会する気は失せるので、良いものを選びましょう。
「サクラ(桜)」
サクラ科サクラ属の総称です。
日本人にとって、最も身近な春の花と言えます。
春以外の時期には姿を全く見せない事から、来年までの間「私を忘れないで」という花言葉が付きます。
実際、花が咲いてようやく「この木はサクラだったのか」と再認識する事も多いでしょう。
他の花言葉として「優れた美人」「純潔」「淡白」「心の美しさ」「優れた教育」「高尚」など、潔さや美しさをイメージさせる花言葉が付き、卒業式に特に合う花言葉です。
学校の敷地の「サクラ」をバックに記念写真を撮るのも良いでしょう。
「忘れないで」と似た意味の花言葉を持つ花
「忘れないで」に似た意味の花言葉を持つ花は、多数見られます。
「シラン(紫蘭)」は「お互い忘れないように」です。
「こっちが忘れないので、あなたも」という意味で「シオン(紫苑)」は「あなたを忘れない」、「パプリカ」が「君を忘れない」が付いています。
「カエデ(楓)」の「大切な思い出」も、忘れて欲しくない気持ちと一体のものでしょう。
一方、「クコ(枸杞)」には「お互いに忘れましょう」という花言葉が付きます。
取捨選択があってこそ、強く覚えられるものです。
まとめ
「忘れないで」という花言葉を持つ花は「ワスレナグサ」「クリスマスローズ」「サクラ」です。
似た意味の花言葉を持つ花として「シラン」「シオン」「パプリカ」「カエデ」、少し捻った「クコ」などがあります。
相手に良い印象として残るような花を選ぶと、再会の可能性も上がるでしょう。