「実らぬ恋」という花言葉の花は、恋破れて落ち込む友人を慰める時に贈るものです。
見込みのない恋に苦しむ時、部屋に飾り心を慰めるにも合います。
一方、恋人に、うっかり贈らないよう覚えておく花でもあります。
「実らぬ恋」の花言葉を持つ花
「実らぬ恋」という花言葉を持つ花について、見ていきましょう。
「ジンチョウゲ(沈丁花)」
ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑樹です。
枝先に小花が玉のように集まって咲きます。
花弁に見えるのは萼片で、外側が淡紅色で内側が白です。
「沈香」と「丁子」を合わせたような良い香りというのが、花名の由来です。
英名は「ウィンター・ダフネ」で、「ダフネ」は古代ギリシャ語で「ゲッケイジュ(月桂樹)」を指します。
葉の形が類似している事から、「ジンチョウゲ」の学名に「ダフネ」が付きました。
ダフネは古代ギリシャ神話の妖精の名です。
昔、太陽神「アポロン」は、「キューピッド」の小さい弓矢を馬鹿にしたせいで、恋の矢を打ち込まれ、「ダフネ」に恋してしまいました。
一方、ダフネには相手を嫌う鉛の矢が打ち込まれていたため、恋は成就しません。
アポロンから逃げ切る事は出来ないと悟ったダフネは、父に頼み「ゲッケイジュ」の樹に変えて貰った、というものです。
ここから「実らぬ恋」という花言葉が付いたのです。
他の花言葉は「甘美な思い出」「青春の喜び」「栄光」「不死」「不老長寿」「信頼」「自然美」「楽しみ」で、いずれも良い言葉が揃います。
良い方の言葉で恋人に贈る時は、伝える花言葉をカードなどで明らかにしましょう。
「実らぬ恋」と似た意味の花言葉を持つ花
「実らぬ恋」に似た意味の花言葉を持つ花は、複数見られます。
「テランセラ」
ヒユ科ツルノゲイトウ属の多年草です。
花は白い小花で目立たず、主にカラフルな葉を楽しみます。
葉色は紫から赤、赤から黄色です。
葉は秋に色づき、その後冬に黒ずんでしまう事から「熱するとさめる恋」という花言葉が付きます。
熱したら冷めてしまうのでは、ずっと先へ進まず「実らぬ恋」と近い意味と言えるでしょう。
他の花言葉は「変身」「粘り強い」です。
近い意味の花言葉を持つ花としては、「かなわぬ恋」が「コリウス」と「黄色いチューリップ」、「不幸な恋」が「クロッカス」、「破れた恋」が「キク(菊)」に付いています。
また、「実った恋」が結婚を意味するなら、「ストック」の「永遠の恋」は、永遠に恋のままで結婚に辿り着けない、「実らぬ恋」とも解釈出来ます。
まとめ
「実らぬ恋」という花言葉を持つ花は「ジンチョウゲ」です。
似た意味の花言葉を持つ花は「テランセラ」「コリウス」「黄色いチューリップ」「クロッカス」「キク」「ストック」などがあります。
恋人に間違えて贈らないよう覚えておくと良い花言葉です。