「安らかに眠れ」という花言葉の花は、先立った親しい人へ手向けるものです。
他に、被災者や戦没者の慰霊碑に供えても意味が合います。
幸せに大往生した人よりも、何かしら心残りのある相手にかけるイメージがやや強い言葉です。
「安らかに眠れ」の花言葉を持つ花
「安らかに眠れ」という花言葉を持つ花は、ありません。
「安らかに眠れ」と似た意味の花言葉を持つ花
「安らかに眠れ」に似た意味の花言葉を持つ花は、複数見られます。
「アイスランドポピー」
ケシ科ケシ属の多年草です。
直径8cmほど、花弁4枚でカップ型の花を咲かせ、花色は白から赤、赤から黄色です。
ケシ属は、かつて赤ん坊の粥に入れ、寝付きを良くする為に用いられた事から「安らぎ」「慰め」「眠り」という花言葉が付き、「安らかに眠れ」という意味になります。
永眠の意味もありますが、文脈によっては安眠して欲しいという意味にもなります。
他の花言葉は「七色の恋」「忍耐」「陽気で優しい」「気高い精神」「私が勝つ」などがあり、相手のイメージに合わせて添えると良いでしょう。
花色による花言葉も意識すると、より具体的になります。
「センブリ(千振)」
リンドウ科センブリ属の二年草です。
花弁5枚の白い花を咲かせます。
生薬として利用され、その薬効から「安らぎ」という花言葉が付きます。
効能とされるものは、胃腸虚弱や下痢、腹痛で、いずれも眠りを妨げるものなので、睡眠の方で「安らかに眠れ」というイメージになります。
他の花言葉は「義侠の愛」「弱い者を助ける愛」「溌剌とした美しさ」です。
他に「安らぎ」を花言葉に持つ花として「モナルダ」があります。
「イチョウ(銀杏)」
イチョウ科イチョウ属の落葉樹です。
花は黄緑であまり目立ちません。
独特な葉の形や、紅葉、果実などを楽しむ事が多い樹木です。
花言葉は「鎮魂」で、特に心を残して逝った人の魂に対し「安らかに眠れ」と鎮める意味になります。
寺社の境内に植えられる事が1つめの由来です。
もう1つの由来は中国の伝説にあります。
昔、中国の土家(トウチャ)族に、機織りが得意な娘がいました。
通常の材料を使い尽くした彼女は、花で反物を織る事にしました。
様々な花で美しい布を織った彼女は、最も美しい「イチョウ」の花も使おうとします。
花はなかなか咲かず、娘は何度も見に行きました。
彼女が熱心に外出するのに気付いた父親は、「どこかの男と良からぬ事をしている」と勘違いし「殺さねばならない」と考えました。
国家が個人を守ってくれず、一族単位で結束するしかなかった時代です。
自由な恋愛は、一族の区切りを曖昧にし、他の親族の評判も落とす重大な問題と判断したのです。
事切れた娘の手から落ちたのは、ようやく咲いた「イチョウ」の花でした。
父親は娘がしていた事に気付き、自分の勘違いを悔やみましたが、取り返しは付きませんでした。
それ以来、娘を悼んだ「イチョウ」は、美しい花を咲かせる事はなくなった、というものです。
他の花言葉は「長寿」「荘厳」「しとやか」「詩的な愛」です。
まとめ
「安らかに眠れ」という花言葉を持つ花はありません。
似た意味の花言葉を持つ花として「アイスランドポピー」「センブリ」「イチョウ」などがあります。
相手に合わせ、色なども考えて使い分け出来るでしょう。