俯いた花が可憐な「蝦夷瑠璃草(エゾルリソウ)」は、ムラサキ科ハマベンケイソウ属の多年草です。
日本固有種で、北海道の高地の岩場などに自生が見られますが、数は少なく、絶滅危惧種となっています。
流通しているのは栽培個体です。
花は根元にくびれがある筒状、または釣鐘型で、花弁の端は浅く5つに分かれており、複数垂れ下がった形で咲きます。
蕾の時は赤紫色ですが、開花する時は青紫になります。
花期は6月から8月です。
今回は、「エゾルリソウ」の花言葉について解説します。
「蝦夷瑠璃草(エゾルリソウ)」の花言葉
「不変」といいます。
同属の「ハマベンケイソウ(浜弁慶草)」と共通する花言葉です。
ハマベンケイソウが厳しい環境の海岸で生える事と、「ベンケイ」の名の元になった「武蔵坊弁慶」が、主君を守って奮戦し、その場から動かず立ったまま絶命したという、「弁慶の立往生」からイメージされた花言葉です。
「エゾルリソウ」も高地の厳しい環境で健気に生きている事から、イメージは共通します。
変わらない事は変わる事でもあります。
例えば歌をうたう時、同じ音、同じ音量を出し続けるためには、息を吐き続けなければいけません。
息が切れそうになるにつれ、最初より遥かに力が必要になるでしょう。
目標や主義があって「不変」を通したい時、「エゾルリソウ」を飾り、心の支えにするのも良いでしょう。
一方、「改善しない」という部分だけが「不変」で、状況を悪化させている人には向きません。
その「不変」はやめさせるべきものです。
「蝦夷瑠璃草(エゾルリソウ)」の豆知識
「エゾルリソウ」の名前は、「蝦夷に生える瑠璃色の花」という意味になります。
「蝦夷」とは北海道の古い呼び名ですが、更に昔は「エミシ」「エビス」という、朝廷の東、関東地方から東北の人々の呼び名でもありました。
「エゾルリソウ」の場合は、北海道の意味で付いています。
「瑠璃」はラピスラズリかガラスの古名です。
「瑠璃色」はラピスラズリの色、またはそれを利用した顔料からイメージされた色を指し、大雑把には青紫色のことです。
「エゾルリソウ」と似た名前を持つ花に、ムラサキ科ルリソウ属の「ルリソウ(瑠璃草)」があります。
花色や、色がピンクから瑠璃色に変わる様子に共通点はありますが、花の形は全く異なります。
まとめ
「エゾルリソウ」は、6月から8月頃に咲く、青紫色の花で、花言葉は「不変」です。
北海道に自生しますが個体は少なく、絶滅危惧種になっています。
似た名前の花に「ルリソウ」がありますが、色以外は似ていません。
花をより彩り良く見せてくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。