真っ白い付属体が付いた花が可愛い「ユキモチソウ(雪餅草)」は、サトイモ科テンナンショウ属の多年草です。
日本固有種で、四国と近畿地方(三重、奈良)に自生が見られ、日陰または半日陰に生育します。
花はサトイモ科特有の仏炎苞の中央に、白い棍棒状の付属体が目立ちます。
花期は、5月から6月です。
今回は、「ユキモチソウ」の花言葉について解説します。
「ユキモチソウ(雪餅草)」の花言葉
「苦難の中での力」といいます。
テンナンショウ属の花は、紫褐色のまだら模様や折れた仏炎苞の形から、鎌首をもたげた「マムシ(蝮)」のように見え、「マムシグサ」の名を持つ品種もあります。
「ユキモチソウ」も、同じような仏炎苞を持っていますが、その蛇の口に、餅を思わせる白い付属体が入り込んでいる状態に見えます。
古来、餅は神聖な食べ物で、「力」を象徴するものでした。
米は食品として保存に耐え、食べれば力が付き、その有無で集落の存亡すらも左右したのです。
これらを合わせて、今、蛇に呑まれそうになっている餅(力)という意味で付いたのがこの花言葉です。
辛い状況の中で、諦めず力強さを保つ人へ贈るのに向きます。
逆境の方が逆にイキイキしてくる人にも良いでしょう。
かつて苦難に打ちのめされ、その経験を役立てられている人にも合います。
雪山や嵐にも耐えるテントの商品イメージにも使えます。
「ユキモチソウ」をスマホの待ち受けにして、困難な時を常にシミュレートしておけば、いざ何か起きた時も戸惑わずに動けるでしょう。
この花言葉が合わないのは、何かが起きると狼狽して、普段の実力が何も出せなくなる人です。
パフォーマンスが落ちるものの、くじけずに何とか頑張るなら意味が合います。
苦難に動じないけれど、そもそも苦難の原因を作るタイプの人については、速やかに距離を取るか、徹底的な指導が必要です。
「ユキモチソウ(雪餅草)」の豆知識
「ユキモチソウ」の名は、花の白い付属体が真っ白でこんもりしており、雪のような餅に見える事から付いたものです。
一方「雪餅」という言葉は、通常和菓子を指します。
米粉を水で練って蒸籠で蒸したものです。
茶の湯で使うつくね芋(ヤマトイモ)を金団にした菓子の名前にもなっており、いずれも白さやぽってりした質感に特徴があります。
まとめ
「ユキモチソウ」は非常にユニークな姿をしています。
花言葉を知れば、より好ましく感じられるでしょう。
花との距離を近づけてくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。