「ヤブマオ(藪麻苧)」は、イラクサ科「ヤブマオ」属(またはカラムシ属)の多年草です。
海外では中国、国内では全域に見られ、山野に生育します。
花は小花が均等に並び、全体的には細い花穂を形成し、長さ25cmにも達します。
花期は8月から10月です。
今回は、「ヤブマオ」の花言葉について解説します。
「ヤブマオ(藪麻苧)」の花言葉
「行きずり」「腐れ縁」「似たもの同士」といいます。
同属の「カラムシ」と共通したイメージを持ちます。
そこそこ良い意味で、親しい相手への贈り物などに向きます。
「行きずり」
「ヤブマオ」は、藪に生える「麻苧(カラムシ)」を意味する名前です。
カラムシは繊維材料になるため、「ずっとあなたのそばに」など、肌身離さず身に付けるイメージの花言葉があるのですが、「ヤブマオ」にはそういう用途はありません。
このため、長く関わらないイメージの「行きずり」という花言葉が付いています。
あまり良くない意味で使われる事もありますが、多くの人とすれ違う、旅好きな人へ贈るなら合います。
「腐れ縁」
「ヤブマオ」の花穂は長くふさふさして見え、動物の尻尾のようです。
離れたつもりでもその後が長い、「切っても切れない縁」というイメージから付いた花言葉です。
悪い意味で使われる事もありますが、良いニュアンスでも問題ありません。
長く付き合いがあり、互いの良い事も悪い事も把握している友人などへ贈るのに向く花言葉です。
この花言葉が合わないのは、恋人です。
このまま進展がないと言っているようなもので、結婚願望がある相手なら充分別れる理由になります。
他に、配偶者にも向きません。
婚姻は「ご縁」という格の高い高級な縁で、切ったり結んだりは出来ても、腐りはしない素材で作られているイメージです。
「似たもの同士」
「ヤブマオ」が染料として利用出来る事から付いた花言葉です。
「朱に交われば赤くなる」と言いますが、付き合うと似ていき、似ているから付き合いが繰り返されるものです。
染めて染められて、似たものになっていくのです。
付き合いの長い友人や配偶者へ贈るのに向きます。
この花言葉が合わないのは、血縁者です。
「似たもの同士」は、本来似ていない筈の他人が似ているから、わざわざ言葉が作られたのです。
当たり前のものに、言葉は付きません。
まとめ
「ヤブマオ」は山の中で当たり前に生える植物で、花も目立ちません。
視界に入っても、通り過ぎる事が多いでしょう。
ですが花言葉を知れば、興味が増し、藪の中に生える「ヤブマオ」を見分け、鑑賞する事も出来るでしょう。
風景の解像度を増してくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。