赤い果実がかわいい「ヤブコウジ(十両)」は、サクラソウ科「ヤブコウジ」属の常緑樹です。
海外では中国、朝鮮半島、台湾、国内では北海道から九州にかけて分布し、山地、丘陵などの木陰に自生し、地下茎で増え時に群生します。
花は白かピンクで、花期は7月から8月です。
果実は直径6mm程の球形で、真っ赤に熟します。
今回は、「ヤブコウジ」の花言葉について解説します。
「ヤブコウジ(十両)」の花言葉
「明日の幸福」「ふくよかな愛」「豊満な愛」といいます。
いずれも良い意味の花言葉で、意味が合う相手への贈り物に向きます。
「明日の幸福」
「ヤブコウジ」の赤い実は、宝物に喩えられます。
このため、江戸時代の貨幣を元にした「十両(ジュウリョウ)」という別名があるのです。
金運をもたらす縁起物として、正月に飾る事もあります。
果実の量に応じて、「アリドオシ(一両)」「カラタチバナ(百両)」「センリョウ(千両)」「マンリョウ(万両)」「ツルシキミ(億両)」と、並びます。
縁起物は通常、即効性はなく、今後の幸せを呼び込むため、この花言葉が付きました。
何かしら幸せになって欲しい人への贈り物として添えるが良いでしょう。
一方、「もう少し先に大きな勝負があるため、幸運を貯めておきたい」と考える人には合いません。
「ふくよかな愛」
幸運とそれに続く富の象徴には様々なものがありますが、古くから共通していたのは「たっぷりの食糧」でした。
幸運がもたらされ、ふくよかに肉が付き、心にも愛情を持つ余裕が生まれるイメージから付いた花言葉です。
幸運で心が満たされ、愛情が膨らんだ様子としても意味が合います。
愛情深い人へ、感謝の気持ちと共に贈るのに向きます。
この花言葉が合わないのは、体型を気にしている人です。
その考えを改めさせる意図なら問題ありません。
「豊満な愛」
こちらも「ふくよかな愛」に引き続く花言葉です。
愛さえあれば貧しくても幸せ、というのは美しい事ですが、人間の愛は無限ではありません。
お金で片付く事に、愛を消費するのは、もったいない事です。
「ヤブコウジ(十両)」の豆知識
「ヤブコウジ」は、「藪柑子」と書きます。
「柑子」とはミカン類を指す言葉で、赤い果実をミカン類の果実に喩え、藪に生える性質と併せた名です。
表記揺れで「藪ら柑子」とも言いますが、これは落語『寿限無』で、縁起が良い名前「やぶらこうじのぶらこうじ」として導入されています。
まとめ
「ヤブコウジ」は果実と葉のコントラストが特に美しい植物です。
花言葉を知れば、より好ましく鑑賞出来るでしょう。
植物を彩り良く見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。