「ヤナギタデ(柳蓼)」はタデ科イヌタデ属の一年草です。
葉がヤナギのそれに似ているタデの仲間であることからこの名が付きました。
別名は「マタデ」「ホンタデ」など。
全国で普通に見られる在来種で、特に水田、用水路、川辺、ため池など水気のある場所で多く見られます。
水中でも生育することが可能で、その場合は多年草になる場合もあるようです。
また花は大きさ数mm程度の小さなもので、色は白、淡いピンク色など。
穂状に垂れ下がって付くという性質があり、花穂の長さは4〜10cmほどになります。
開花期は7〜10月です。
「ヤナギタデ(柳蓼)」の花言葉
「ヤナギタデ(柳蓼)」の花言葉は「節操」「健康」です。
花言葉の由来は不明ですが、ヨーロッパにおいて古くから薬草として用いられてきたことが関係している可能性が考えられます。
効用は消炎や解毒など。
余談ですが「ヤナギタデ(柳蓼)」の種がコショウの代用品として使われていたこともあるため、英語圏ではWater pepperと呼ばれます。
それはさておき、身近な場所で雑草として普通に見られることや花にあまり華やかさや鮮やかさがないことから贈り物とされることはありません。
しかし日本においては、葉のほうはよく利用されます。
「ヤナギタデ(柳蓼)」の豆知識
「ヤナギタデ(柳蓼)」の葉にはピリッとした辛味があり、葉をすり潰して酢と合わせた蓼酢(たです、たでず)という調味料は、アユの塩焼きなど川魚料理のお供として最適です。
またこの辛い葉を好んで食べる虫がいることが、「タデ食う虫も好き好き」という言葉の由来であると言われています。
加えて本種の変種であるベニタデ(ムラサキタデ)の双葉は刺身のつまとして使われていますが、栽培や収穫にかなりの手間がかかることもあり栽培者数が急激に減ってしまった地域もあるそうです。
しかしベニタデには殺菌作用があるほか、近年ではビタミンCやポリフェノールを豊富に含むことが注目されています。
まとめ
「ヤナギタデ(柳蓼)」はタデ科の一年草で、「マタデ」「ホンタデ」などとも呼ばれます。
主にその辛味のある葉が利用される種で、すり潰した葉と酢を合わせた蓼酢は川魚料理のお供として最適。
また「タデ食う虫も好き好き」と言う言葉は、この辛い葉を好んで食べる虫がいることからきています。
花は白〜淡いピンク色の小さなもので、花言葉は「節操」「健康」。
花言葉に影響したかどうかは定かではありませんが、ヨーロッパにおいては薬草として使われていたそうです。