お正月の縁起物「マンリョウ(万両)」は、サクラソウ科ヤブコウジ属の常緑樹です。
インド以東の温暖な地域に分布し、日本では関東以西の温暖な林で生育します。
アメリカに帰化していますが、その繁殖力から有害外来植物として扱われます。
小枝の先から多数枝分かれした花茎に白い花を咲かせ、花期は7月です。
その後赤い果実が11月から1月頃まで付き、主に葉と合わせ鑑賞します。
今回は、マンリョウの花言葉について解説します。
「マンリョウ(万両)」の花言葉
「寿ぎ(ことほぎ)」「慶祝」「金満家」「陰徳」と、やや難しい言い回しですが、大体おめでたい事が推測出来る花言葉が並びます。
お正月飾り以外にも、お祝いなどに添えるのに向く花言葉です。
「寿ぎ(ことほぎ)」
年初の縁起物である事から付いた花言葉です。
「言祝ぎ」の文字をあてる事もありますが、耳慣れない言葉です。
意味は「お祝いを言う」です。
「言うだけか」と思うかも知れませんが、日本には「言霊信仰」という「声に出した言葉には力が宿る」という神道の考え方があるため、実態を伴った「祝い」を意味します。
個々の禁忌に触れない限り、あらゆるお祝いごとに向きます。
「慶祝」
慶(よろこ)び祝うという意味です。
こちらも正月のイメージです。
正月を喜び祝う理由の有力な1つが、「数え年」の誕生日、というものです。
数え年は、生まれた時を「1つ」として、正月毎に加算していく年齢の数え方で、現在の年齢の数え方よりも1歳か2歳上になります。
つまり正月は、家族全員の誕生日が一度に来た事になります。
食糧も医療も不十分だった昔は、家族親族全員が1年を無事に生き延び、揃って正月を迎えられるのは、実感を伴うおめでたい事だったのです。
従って家族親族が揃って年を迎えられなかった喪中の家は、正月を祝う理由がないのです。
こちらの花言葉も、お祝いならなんでも向きます。
「金満家」
マンリョウは垂れ下がり重そうに果実をたくさん付け、葉は常緑でなくならない事から、金運を招くものとされます。
名前もそれが由来です。
そのまま、金持ちの友人へ贈るのに向く花言葉です。
起業して、今後金持ちになろうと頑張る人にも良いでしょう。
「陰徳」
文字の通り、「人目のないところで徳を積む」という意味です。
マンリョウの果実が垂れ下がり、葉の陰に実る事から付いた花言葉です。
陰日向なく誠実に振る舞う人に向きます。
誰も見ていないところでも人助けをし、見返りを求めない人にも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、自分がした親切を針小棒大に喧伝する人です。
自分の手を使ったり、資産を費やすなら充分尊敬できますが、意味としては合いません。
まとめ
マンリョウはおめでたい事に使われる植物です。
花言葉を知れば、更に深い意味にも触れられるでしょう。
生活の解像度も高める、花言葉を是非参考にして下さい。