「ヒメカンアオイ(姫寒葵)」は、ウマノスズクサ科カンアオイ属の常緑の多年草です。
ミチノクサイシンの変種とも考えられています。
日本固有種で、愛知県以西の本州と、高知県に分布し、広葉樹林の林床の湿った土壌に自生が見られます。
花はくすんだ紫色の筒状で花弁はなく、花弁に見える萼片が3枚付きます。
花期は通常3月から5月です。
今回は、「ヒメカンアオイ」の花言葉について解説します。
「ヒメカンアオイ(姫寒葵)」の花言葉
「秘められた恋」「幼い初恋」といいます。
可愛らしい恋の花言葉ですが、第三者的な視点の言葉なので、贈る時は意味を正しく伝えましょう。
尚、カンアオイ属は保護対象にされている事もあるため、野生個体を贈らず、画像などの利用に留めましょう。
「秘められた恋」
林床や谷底など、少し離れたら気付かないようなところで咲く花や、ハートを思わせる葉のイメージから付いた花言葉です。
「姫」が名にある事から、敵味方に分かれた愛しい人や、身分違いの相手への恋に胸を焦がす箱入りの姫君というイメージにもなります。
恋心を胸に秘めた状態は、辛いですが甘美な時でもあります。
「この人が一番」という人がいて、この先気持ちを打ち明けたら一緒になれる可能性もあるのです。
想像の中の相手はより美しく、自分も気の利いた振る舞いができ、お似合いになっているものです。
そんな漫画かドラマの主人公になったような想像は、気分を高めてくれます。
ですが、あまり空想を続けると、原型が崩れるのもよくある事です。
伝えるべきは伝え、それが出来ない相手については、諦めるという切り替えは重要です。
ある程度面識がある相手への恋の告白に向く花言葉です。
「幼い初恋」
「秘められた恋」と、それに憧れる幼い姫君のイメージから付いた花言葉です。
平安時代以降の姫は、政争に巻き込まれ、不本意な結婚もあったでしょう。
そんな将来はまだ先の事として、恋の空想に熱中する幼い姫のイメージです。
初恋の記憶はあるでしょうか。
幼い頃は、恋という言葉も理解していません。
物事は言葉で整理されるもの。
そうでなければ、曖昧なまま心にしまわれます。
何となく感じていた好意、考えてみるといつも一緒にいた相手、その場面の感情が、振り返れば初恋だった、そんな風に認識されていくものです。
幼なじみの恋人にあてた、愛情を伝えるメッセージへ添えるのに向きます。
創作で、キャラクタの初恋の回想場面で、雰囲気作りに描写するのも良いでしょう。
まとめ
「ヒメカンアオイ」は、日陰に生え、花があまり目立たず、見過ごしやすい植物です。
花言葉を知れば、存在に気付き、独特な葉も楽しめるでしょう。
風景の解像度を増してくれる、花言葉を是非参考にして下さい。