「ノイバラ(野薔薇)」はバラ科バラ属のつる性低木です。
成長したものの樹高は2mほどになります。
その名の通り野生下で普通に見られるバラの仲間であり、その花は他の仲間のものほど派手ではありませんが、バラの重要な原種として品種改良に大きく貢献してきました。
特に花がブーケのようにまとまって付く房咲き性の品種は、「ノイバラ(野薔薇)」なしには実現しなかったでしょう。
ちなみに「ノイバラ(野薔薇)」の開花期は5~6月で、大きさ2~3cmほどの白い花が花束のようにまとまって付きます。
花の形は一般的にイメージされるバラの花とは違い、シンプルな一重咲きです。
「ノイバラ(野薔薇)」の花言葉
「ノイバラ(野薔薇)」の花言葉は「純朴な愛」「素朴な愛らしさ」です。
これらは野にあって一重咲きの花を美しく付けることから来ています。
「ノイバラ(野薔薇)」は花束やギフトとして出回るような花ではないこともあり人に贈るということはほぼ無いでしょうが、その純朴な花には派手なものが多い園芸種の花とはまた違った魅力があるのも確か。
初夏に野に出ればそう苦労することなく見つけられる可能性が高いのも嬉しいところです。
「ノイバラ(野薔薇)」の豆知識
「ノイバラ(野薔薇)」は沖縄を除く日本全域、朝鮮半島、中国などに分布します。
山地、森林、草原、道端、河原など様々な環境に適応しますが、特に除草や災害などといったかく乱要因が多い場所で多く見られるようです。
主な用途はバラの品種改良、バラ栽培に使う台木、生薬など。
香水の原料やリースなどの装飾品になることもあるようです。
また漢方薬の原料である生薬としての名前は「営実(えいじつ)」。
強い下剤としての作用や利尿作用があり、便秘や浮腫などに用いられます。
加えて近年までは「ノイバラ(野薔薇)」が観賞用に栽培されることはまれでしたが、最近では徐々にその観賞価値が見直されてきているそうです。
なお栽培の難易度は並みの雑草と同等かそれ以上に強いということもあり、初心者でも簡単に育てられるほど低いと言えます。
環境によっては放任でも育つくらいです。
まとめ
「ノイバラ(野薔薇)」はバラの一種で、名前通り野生下にて多く見られます。
またつる性であり、バラらしい鋭いトゲを持つことも特徴。
重要なバラの原種としてバラの品種改良に大きく貢献してきた花ではあるものの、「ノイバラ(野薔薇)」の花は観賞用とされることはあまりなく、花束やギフトにされることもありません。
なぜなら生命力が非常に強く、野にありふれているからです。
花言葉は「純朴な愛」「素朴な愛らしさ」。
一重咲きで他のバラほど派手には見えないものの、野にあって美しい「ノイバラ(野薔薇)」にはぴったりの花言葉と言えます。