「ノアズキ(野小豆)」は、マメ科「ノアズキ」属の蔓性多年草です。
海外では、インドから東のアジア圏、国内では本州から九州にかけて分布し、日当たりの良い場所に生育します。
花は黄色で花弁は歪んだ複雑な形をしており、花期は8月から9月です。
果実は直径4mm程の豆果で熟してすと落ち、空になった後の莢は開きねじれいてV字形になります。
今回は、「ノアズキ」の花言葉について解説します。
「ノアズキ(野小豆)」の花言葉
「へそ曲がり」といいます。
「ノアズキ」の花は「蝶型花」と呼ばれる形です。
蝶型花の各々の花弁は均一な形をしておらず、見分けるために船の部品などに見立てた名前が付いてます。
まず、1番上の大きい花弁を「旗弁」、左右のものを「翼弁」、そしてその下にあるものを「船弁」もしくは「竜骨弁」と呼びます。
通常、これらは中央や左右均等について、花全体としては左右対称な形になるのですが、「ノアズキ」はこれらが不均等で特に竜骨弁は大きく曲がっています。
ここから、「へそ曲がり」の花言葉が付きました。
少々気難しく、人と同じような事を嫌う嫌な友人へ贈るのに向きます。
一流の料理店でも活躍出来る十分な実力がありながら、庶民的な洋食屋を営む料理人にも良いでしょう。
業界のスタンダードとは違うけれど、独特な仕様で熱烈なファンを持つ工具メーカーの商品イメージにも使えます。
この花言葉が合わないのは、へそ曲がりな性格のせいで嫌われ、排除されている人です。
この場合、ただの悪口になってしまいます。
「ノアズキ(野小豆)」の豆知識
「ノアズキ」は、野原に生える「アズキ」という意味です。
アズキ自体もマメ科で丈夫な植物のため、野に生えない訳ではありません。
これは「野」という字に、「野生」という意味の他、「あらいもの、いやしいもの」といった意味があるためです。
同様の使い方に「野蛮」「粗野」といったものがあります。
実際の「ノアズキ」の果実は、アズキと近い姿をしていますが、食用にされません。
そもそも「ノアズキ」とアズキは属が異なり、「ノアズキ」が「ノアズキ」属、アズキはササゲ属で、莢の形も明らかに違います。
アズキの元になったのは「ヤブツルアズキ」で、こちらは食べる事ができます。
まとめ
蔓性の「ノアズキ」は、時に地を這い、目にあまり留まらない植物です。
花言葉を知れば、その特徴的な花に注意を向ける事も出来るでしょう。
風景に色を足してくれる花言葉を、是非心に留め置いて下さい。