「ネジキ(捩木)」は、ツツジ科「ネジキ」属の落葉樹です。
日本固有種で、東北地方以南から九州にかけて分布し、乾燥した尾根や斜面の日当たりの良い場所に生育します。
花は白い壺型で下向きに並んで咲き、花期は5月から6月です。
今回は、「ネジキ」の花言葉について解説します。
「ネジキ(捩木)」の花言葉
「悲しみの涙」といいます。
滴のように連なる花を、涙に見立てた花言葉です。
枝葉に含まれる毒に苦しむイメージにも繋がります。
辛い事があり悲しんでいる友人や親しい人に、共感を示すために贈るのに向きます。
テレビや映画などで悲劇的なドラマが好きな人にも合うでしょう。
創作で、辛い目に遭ったキャラクタの内心表現に使う事も出来ます。
悲しい事があった時、山で「ネジキ」を眺め、気持ちを吐き出してしまうのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、相手が悲しんでいたとしても、あなたの方に共感の気持ちがない時です。
悲しんでいる人は特に同情に敏感になっているため、形ばかりの共感は感づかれます。
また、あなたが普段から人の不幸を喜ぶタイプの場合、贈っても本気にされません。
日頃の言動には気を付けましょう。
「ネジキ(捩木)」の豆知識
「ネジキ」の名前は、幹が捩れている事が由来です。
他に幹が捩れて生える木が全くない訳ではありませんが、「ネジキ」は樹皮が縦に剥がれるため、特に捩れが分かりやすい見た目をしているのです。
これは表面だけでなく、内側の木目から捩れています。
このため、薪にしようと思っても斧の刃が真っ直ぐ入らず、割るのに余計な手間がかかります。
ここから「姥の手焼き」という方言も付いています。
材の性質としては、捩れているので柱などの建材には向きませんが、緻密で美しく細工には適します。
また、「ネジキ」で作った木炭はきめが細かく、漆器の研磨剤として利用されました。
「ネジキ」は別名を「カシオシミ」と言います。
「貸し惜しみ」などの文字を考えてしまいますが、由来は異なります。
『本草綱目啓蒙』によると、「ネジキ」の京都岩倉の方言に「カシオノキ」があります。
京都は漆器の名産地であり、漆器を研ぐのに用いた炭を指して「カシオズミ」と呼びました。
これが転訛して「カシオシミ」となったのです。
まとめ
「ネジキ」は花のない時期はそれほど目立った特徴のない木です。
花言葉を知り、興味を深めれば、近くに寄りその捩れに気づき、開花の時期にまた訪れる事もできるでしょう。
花との距離を近づけてくれる花言葉を、是非心に留め置いて下さい。