「ナンブアザミ(南部薊)」という花をご存じですか。
その名のとおり「アザミ」の仲間で、南部地方(現在の奥羽地方)でよく見られるためこの名が付きました。
日本原産のキク科アザミ属の多年草で、東北地方では春を付ける山菜としてスーパーに並ぶほどポピュラーな植物です。
今回はそんな「ナンブアザミ(南部薊)」の花言葉について詳しく見ていきましょう。
「ナンブアザミ(南部薊)」の花言葉「触れないで」
「ナンブアザミ(南部薊)」には独自の花言葉がありませんので、「アザミ」の花言葉がそのまま適用されます。
「アザミ」の花言葉のひとつめは「触れないで」。
もちろんこれは「アザミ」の持つチクチクした棘から付けられました。
強い拒絶の言葉ですので、友人や恋人に贈るにはあまりふさわしくないと言えます。
「ナンブアザミ(南部薊)」の花言葉「独立」
「アザミ」の花言葉には「独立」というものもあり、これはスコットランドとノルウェーの歴史に関係しています。
ある夜ノルウェー軍が夜陰に乗じてスコットランドに攻め込んできました。
しかし暗闇で鋭い棘の「アザミ」に気付かず踏みつけてしまい、思わず声を漏らしたところスコットランド軍がその存在に気付き、無事撃退することができたそうです。
このエピソードから「アザミ」はスコットランドの国花になりました。
凛とした佇まいは「独立」という花言葉にぴったりです。
「ナンブアザミ(南部薊)」の花言葉「報復」
「アザミ」には「報復」という少し怖い花言葉もあります。
これも上記のスコットランドとノルウェーの言い伝えに由来しています。
攻め込むものは打ち滅ぼされる、という訳ですね。
あらぬ誤解を受けそうな花言葉ですので、やはりプレゼントには向かない花といえます。
「ナンブアザミ(南部薊)」の豆知識
棘の多い「ナンブアザミ(南部薊)」が食べられるとは少し意外に思われるかもしれませんが、フランスやイタリアで人気の食材の「アーティーチョーク」も実は「アザミ」の仲間。
「アーティーチョーク」は花の萼を向いて中の実を食べますが、日本では春の若芽や茎がメインに食べられています。
棘は火を通せば柔らかくなりますので、天ぷらやお浸しで「アザミ」のほろ苦い春の味を味わってみてはいかがでしょうか。
まとめ
「アザミ」はたくさん種類がある花で、日本だけでも60種類以上あるとされています。
その中でも特に東北の人々に愛されている「ナンブアザミ(南部薊)」。
ご旅行の際は少し足を止めて、その凛とした姿を探してみてください。