「ナガハシスミレ(長嘴菫)」はスミレ科スミレ属の多年草です。
「テングスミレ」と呼ばれることもあります。
最大の特徴は距(きょ)と呼ばれる部位。
これは花から伸びる長さ1~3cmほどのソーセージのような形のもので、これが鳥のくちばしや天狗の鼻のように見えることが名前の由来となっています。
また花の色は薄紫色で、開花期は4~5月。
花の大きさは1~2cmほどです。
加えて草丈は10~20cmほどで、スミレとしては普通程度の大きさであると言えるでしょう。
「ナガハシスミレ(長嘴菫)」の花言葉
「ナガハシスミレ(長嘴菫)」に花言葉は与えられていません。
しかし花言葉を与えるのなら、「謙虚」「小さな幸せ」「ユニークな工夫」が良いと考えられます。
「謙虚」「小さな幸せ」はスミレと同じ花言葉で、ちょこんと美しい花を咲かせることに由来するものです。
また「ユニークな工夫」はその距が盗蜜(花粉に触れることなく蜜を取ること)を防ぐために発達したと考えられていることに由来しています。
市場において「ナガハシスミレ(長嘴菫)」がギフトや花束などになることはほとんど無いようですが、そのユニークな花の姿は印象的でなかなか忘れられないものです。
「ナガハシスミレ(長嘴菫)」の豆知識
「ナガハシスミレ(長嘴菫)」は日本の北海道南部や本州、北アメリカ東岸に分布しています。
なぜこのように分布しているのかは現在でもよく分かっていません。
また「ナガハシスミレ(長嘴菫)」にはいくつかの品種や交雑種があります。
代表的な品種としては色が濃い花を付けるミヤマナガハシスミレや白い花を付けるシラユキナガハシスミレなど。
また代表的な交雑種としてはテリハタチツボスミレとの雑種であるテリハナガハシスミレ、オオタチツボスミレとの雑種であるイワフネタチツボスミレ、アオイスミレとの雑種であるキンボウスミレなど。
ゆえに同定(種類を特定すること)は比較的難しい花であると言えるでしょう。
まとめ
「ナガハシスミレ(長嘴菫)」はスミレの一種で、花から距(きょ)と呼ばれる、独特な形をした部位が伸びているのが特徴です。
またこれが鳥のくちばしのように見えることが名前の由来となっています。
花の色は薄紫色で、大きさは1~2cmほど。
花言葉はありませんが、付けるのなら「謙虚」「小さな幸せ」「ユニークな工夫」などが良いでしょう。
一度見たら忘れられないくらい、形がユニークで面白い花です。