「ツゲ(黄楊)」は、「ツゲ」科「ツゲ」属の常緑樹です。
日本固有種で、本州、四国、九州に分布し、石灰岩地などに生育します。
木材として利用される他、庭木として植栽もされます。
花は花弁がなく淡黄色で、花期は3月から4月です。
今回は、「ツゲ」の花言葉について解説します。
「ツゲ(黄楊)」の花言葉
「堅固」「淡白」「冷静」「禁欲」があります。
全般的に「固い」イメージがあるため、砕けたパーティーには雰囲気が合いませんが、真面目な式典などには向きます。
「堅固」
「ツゲ」の語源として、木目が丈夫で「強木目木(つよきめぎ)」という呼ばれたものが転訛したとの説があります。
実際に、硬さが必要になる碁盤や櫛などにも使われます。
そんなイメージから付いたのがこの花言葉です。
心身共に頑丈で、他人の邪魔もはねつける友人や同僚に贈るのに向きます。
厳格で少々怖い親や恩師にも合います。
誰に贈っても「自分はそんなに固くはない」と言われますが、本人は内面の柔らかい部分を分かっているので、そう言うのは当たり前です。
気にせず贈りましょう。
「淡白」
材としての硬さを、人に誘惑されても、ぐにゃぐにゃ態度や表情を変えないさらりとした様子に喩えて付いた花言葉です。
ベタベタした付き合いは好まないけれど、いるべき時にはきちんといるような友人に贈るのに向きます。
この花言葉が合わないのは恋人です。
態度が冷たいと責める意味になり、その場は機嫌を取ってくれるかも知れませんが、根本的な原因の解消になりません。
繰り返せば、相手も嫌になっていきます。
「冷静」
材としての硬さや、根が真っ直ぐで深く多少の風雨では倒れない性質から付いた花言葉です。
冷静沈着で動揺する事なく仕事を進める友人や同僚に贈るのに向きます。
静音設計の空調などの商品イメージにもいます。
少しの事で動揺しがちな時、「ツゲ」で作った道具に触れ、気分を落ち着けるのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、感情豊かで上手くやれている人です。
上手くいっているなら、余計な口出しはやめましょう。
「禁欲」
固く丈夫で、何になびく事もない様子から付いた花言葉です。
禁欲的な友人に贈るのに向きます。
性的なニュアンスがどうしても伴う為、会社などの公式な場では誤解されやすい言葉です。
「ツゲ(黄楊)」の豆知識
「ツゲ」の表記の1つ「黄楊」は、中国語に由来します。
黄色い花が咲き、葉は小さくヤナギに似て見えた事から、「黄楊木」と書いたものを、字だけ使い「ツゲ」の名をあてたのです。
「柘植」の文字も使いますが、こちらは由来がはっきりしていません。
「柘殖(ツミウエ)」と読んだものが、字が変わり音も「ツゲ」に転訛したと言われています。
ところが「ツミ」は「ヤマグワ(山桑)」、「柘」は「ハリグワ(針桑)」の事で、「ツゲ」とは別の種類の木に辿り着いてしまうのです。
まとめ
「ツゲ」は風景に馴染む一方、存在を忘れられやすい木です。
花言葉を知っていれば、それに気づき楽しむ事も出来るでしょう。
風景の解像度を上げてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。