オレンジ色が眩しい「チトニア」は、キク科ニトベギク属の一年草です。
中央アメリカ、メキシコ、キューバ原産で、日本へは明治時代に「新渡戸稲造」が持ち込んだとされています。
花は直径10cmほど、一重のキクの姿で、薄橙の筒状花にオレンジ色の花弁(舌状花)がぐるりと付き、花期は7月から11月です。
今回は、「チトニア」の花言葉について解説します。
「チトニア」の花言葉
「あなたは美しい」「優美」「果報者」「幸福」といいます。
「チトニア」の美しさと、古代ギリシャ神話に由来する花言葉で、良い意味の言葉が揃っています。
美しい友人の結婚祝いなどに向く花言葉です。
不幸やお見舞いなどの場面には、浮かれすぎて合いません。
「あなたは美しい」
古代ギリシャ神話に由来のある花言葉です。
昔、トロイアに「ティトヌス」という王子がいました。
大変美しい青年で、暁の女神「エオス」が彼をさらい夫にする程でした。
このティトヌスが「チトニア」の語源です。
暁の光を浴びたような色の美しい花という事で、イメージに合う名です。
花言葉も、彼と「チトニア」の美しさを表しています。
「あばたもえくぼ」とも言いますが、他人の評価を気にしていると、自分が本当は何を美しいと思うのか、すぐに分からなくなってしまいます。
あなたが美しいと思う人に贈るべき花言葉です。
「優美」
温かさを感じさせる「チトニア」のオレンジがイメージされる花言葉です。
優美さは美しさの中でも親しみやすく好ましいものです。
純粋な美は、刺激的で時にグロテスクなものですが、優美なものは、人間の感覚に合う、有用な美しさと言えるでしょう。
優美で柔らかい雰囲気の人へ、好意を伝えるのに向きます。
「果報者」
女神に見初められたティトヌスをイメージした花言葉です。
果報者は「幸運に恵まれた人」という意味になります。
ゼロから全てを得られるほどの幸運は、発生する確率が極めて低いでしょう。
一方、準備があれば、小さな幸運も、充分幸せに繋げられるものです。
「果報者」は、現代では、良い配偶者を見つけた人への決まり文句になっている為、結婚のお祝いに特に向く花言葉です。
「幸福」
ティトヌスの物語には、続きがあります。
女神であるエオスは、人間のティトヌスと離ればなれにならないよう、主神ゼウスに願い彼を「不死」にして貰いました。
ところが、「不老」を願い忘れたため、ティトヌスは老いていきました。
エオスは、老いて美しさのなくなった彼への興味を失い、館の奥に放置したのです。
身体が滅びても声だけで生き続けたティトヌスでしたが、結局エオスの手でセミへと変えてしまいました。
この話でティトヌスは不幸に見えますが、並の人間より幸せな時間は多かったでしょう。
それまでの人生の長さを考えれば、セミとして明るい空の下で迎える最期も、悪いものではないかも知れません。
つまり幸福は見方次第です。
幸せを祈り、親しい人へ贈るのに向きます。
自宅に植えるのも良いでしょう。
まとめ
「チトニア」は明るく、見ていると元気が出そうな花です。
花言葉を知れば、より好ましく感じられるでしょう。
花を一層彩り良く見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。