「タマガワホトトギス (玉川杜鵑)」はユリ科ホトトギス属の多年草です。
名前にある「タマガワ」は京都府にある玉川のことで、ヤマブキの名所とされています。
そして本種の花がヤマブキのように鮮やかな黄色であることからこの名が付きました。
なお京都のみならず北海道、本州、四国、九州などにも分布していますが、国外には分布していない日本固有種です。
また他のホトトギス属の仲間同様、花被片(かひへん)という花びらのような部位に、鳥類のホトトギスが持つ斑点を思わせるような模様があります。
開花期は7~9月。
6枚ある花被片だけでなく、雄しべや雌しべも華やかで目立つものであり、小さい花と大きな花とが重なり合って咲いているようにも見えます。
「タマガワホトトギス (玉川杜鵑)」の花言葉
「タマガワホトトギス (玉川杜鵑)」の花言葉は「永遠にあなたのもの」「永遠の若さ」「秘めた思い」です。
これはホトトギスと共通の花言葉で、長い間花が咲くことに由来すると言われています。
特筆すべきは「永遠にあなたのもの」という花言葉。
愛や恋にちなんだ花言葉を持つ花はたくさんありますが、こんなにも強くストレートなものとなるとさすがにまれです。
花は珍しく手に入りづらいものではありますが、強い覚悟を決めた上での求愛などといったシーンにはよく合うと言えるでしょう。
「タマガワホトトギス (玉川杜鵑)」の豆知識
ホトトギス属の仲間の中では比較的広域に分布する種であり、沢沿いなどのジメジメした場所を好みます。
草丈は40~100cmほど。
寒さにはとても強い一方、暑さや乾燥には弱いこともあり栽培は比較的難しいです。
特に温暖な地方で栽培しようとするなら、夏の暑さをしのぐ手立ては必須でしょう。
また野生の個体数は多いものではなく、茨城県、徳島県、福岡県などでは絶滅危惧Ⅰ類に、東京都、愛知県、三重県などでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
なお市場においては他の仲間たちと共に販売されていることがありますが、ホトトギスやヤマホトトギス、キバナホトトギスなどと比べるとかなりマイナーで、入手は比較的難しいです。
まとめ
「タマガワホトトギス (玉川杜鵑)」は植物のホトトギスの仲間で、山吹色の花を付けるのが特徴です。
ホトトギスの仲間としては比較的広範囲に分布しますが、それでも個体数は多いとは言えず、複数の地域で絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されています。
おまけに市場においては販売されることはあるものの、ホトトギスやヤマホトトギス、キバナホトトギスなどと比べるとかなりマイナー。
加えて栽培することも簡単とは言えません。
花言葉は「永遠にあなたのもの」「永遠の若さ」「秘めた思い」。
花は非常に入手しにくいと言えますが、「永遠にあなたのもの」という花言葉の強さは目を引くものです。