「シキミ」という木をご存じですか。
漢字で書くと「樒」となり、お寺の境内などによく植えられている植物です。
別名が多く「ハナノキ」「ハナシバ」「コウノキ」「コウシバ」「コウノハナ」とも呼ばれる、日本、台湾、朝鮮半島原産のマツブサ科シキミ属に分類される常緑広葉樹です。
今回はそんな「シキミ」の花言葉をご紹介します。
「シキミ(樒)」の花言葉「猛毒」
「シキミ」の花言葉ひとつめは「猛毒」です。
実は「シキミ」は全体に「アニサチン」という毒を持っており、その実は植物として唯一『毒物及び劇物取締法』にて『劇物』に指定されているほど。
そんな特性から「猛毒」という花言葉が与えられました。
「シキミ」の実は「八角」によく似ています。
くれぐれも誤って口にしないようご注意ください。
「シキミ(樒)」の花言葉「甘い誘惑」
「シキミ」の花言葉ふたつめは「甘い誘惑」です。
その毒性に対し、花は甘く良い香りがするため付けられました。
また葉や枝はフィトンチッドが多く、クスノキやヒノキよりも強く香るためリラックス効果が高いと言われています。
「シキミ」の毒は口にしなければ安全ですので、庭木にしてその香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
「シキミ(樒)」の花言葉「援助」
「シキミ」の花言葉にはもうひとつ「援助」というものがあります。
これは「シキミ」が仏事や仏事の材料としてよく使われることから、故人が極楽浄土に向かうのを「援助」してくれる木として付けられました。
由来からはあまりプレゼントには向かない木ですが、その芳香は気持ちを落ち着けてくれる効果がありますので、そばに置けば心の安寧を呼んでくれるでしょう。
「シキミ(樒)」の名前の由来
「シキミ」の名前の由来にはふたつの説があります。
ひとつは四季を通じて美しい姿を保つため「四季美」と呼ばれていたというもの。
もうひとつはその毒性から「悪しき実」と呼ばれていたものが変化し「シキミ」となったというもの。
この植物が持つ魅力と怖さが昔から知られていたことが分かるネーミングです。
まとめ
「シキミ」は神事でよく使われる「サカキ」と姿がよく似ています。
平安時代には「シキミ」も神事に使われていた記録があり、今でも京都の愛宕神社などでは「シキミ」を神木として使用している例もあります。
「魔を払う」とされた「シキミ」の香りに癒されてみてはいかがでしょうか。